こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、ストレイテナーの新譜「Applause」をとり上げます。
■拍手
ストレイテナー。大好きな日本のロックバンドの一つです。
以前、当ブログでも「洋楽っぽい邦楽ロックバンド」なんて紹介したことがあります。
そのストレイテナーが、通算11枚目となるオリジナルアルバムをリリースしました。
「Future Soundtrack」(2018年)から2年7か月ぶり。新作のタイトルは「Applause」です。
「Applause」は、直訳すると「拍手」になります。
このタイトルには、バンドからリスナーへの感謝であったり、つながりの思いが込められています。
それは2020年9月、コロナ下で行われた発声禁止ライブでのこと。
観客が歓声の代わりに「拍手」で最大限の賞賛を表してくれた…。その感動をタイトルにしたのだそうです。
■Applause
まさに、いまの世相を反映したタイトルを冠したアルバム「Applause」。
その内容も、いまのストレイテナーを反映した、いまの彼らだから創れる楽曲に満ちあふれています。
バンドの中心・ホリエアツシ(Vo&G)が、「凝りに凝った」というアルバム。
それは、コロナ下でレコーディングにより時間をかけられたことや、楽曲により真摯に向かい合えたことから生まれました。
ストレイテナー版ダンスチューンの「Graffiti」、レコーディング中にリズムをガラッと変えたという「叫ぶ星」。
アルバムジャケットのもとにもなっている「Dry Flower」、新しい世界の希望を歌った「Maestro」。
こんな時代だからこそ、失いたくない夢がある。感謝したい「君」がいる。そんな「君」に届けたい歌がある。
そんな思いが凝縮されたアルバム「Applause」。このアルバムが生まれたこと自体、一つの奇跡なのかもしれないな…。ストレイテナーに拍手を送りたくなる1枚です。
■個人的なおススメ
それでは、ストレイテナーのアルバム「Applause」から、個人的なおススメを紹介します。
まずは、1曲め「Graffiti」。
ストレイテナー版ダンスミュージック。ギターサウンドを軸にしながらダンサブルなアレンジを施しています。ポップなメロディも彼らの魅力ですね。
民俗音楽のようなフレーズも鳴っていますが、これはシンセのフルートとストリングスをユニゾンで同時に鳴らしたもの。こういう生楽器っぽい音を入れるところも、ストレイテナーらしいですね。
続いて、2曲め「叫ぶ星」。
ストレイテナーの初期の楽曲を思い起こすようなロック・チューン。
つくり始めた当初はヒップホップのようなリズムだったとか…。たしかに、韻を踏むような歌詞はそのDNAを継いでいるのかも。
それにしてもカッコいい…。ホリエのつくる歌を、バンドのシャープな演奏が見事に昇華させています。
そして、3曲め「さよならだけがおしえてくれた」。
アルバムのハイライトを飾るバラード・ナンバー。これまでの彼らの曲の中でも屈指の名曲と言えるでしょう。
これもアルバム制作のなかで、リズムを変えメロディが生まれてきた楽曲だそうです。歌詞もすてきです。
さよならだけがおしえてくれた 震える声が解いてくれた
抱きしめればすぐ壊れてしまうほどの 儚い希みを守りたいから
いやぁ、すばらしいアルバムです。
いまのストレイテナーが、いまの時代に届ける歌。感謝の気持ちと希望の思いを、僕らも大切にしたいですね。
ありがとう、ストレイテナー! ありがとう、「Applause」!