こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、4/6はサイモン&ガーファンクル「卒業」が全米チャート1位になった日…です。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜、個人的な愛聴盤などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。
■今日は何の日
1日1頁、その日に起きた出来事やミュージシャンの誕生日などが記載されているタワレコ手帳(現在は製造中止…)。
4月6日の頁には、こんな出来事が記されていました。
【出来事】サイモン&ガーファンクルが手掛けた映画「卒業」のサウンドトラックが全米チャート1位に(1968)
映画「卒業」(The Graduate)。映画史に残る名作ですね。
この映画のサウンドトラックに多くの楽曲を提供したのが、サイモン&ガーファンクルです。
きっかけは、同映画のマイク・ニコルズ監督がポール・サイモンにサウンドトラックの制作を依頼したこと。
サイモンは新曲作成に励みますが、多忙のため約束の3曲を仕上げることが出来ず、新曲「ミセス・ロビンソン」を提供するにとどまりました。
一方、ニコルズは、サイモン&ガーファンクルがすでに発表していた「サウンド・オブ・サイレンス」や「スカボロー・フェア」などを映画に合っているとして採用します。
実際に、映画ではそれらの曲が重要なシーンで効果的に使われ、見る者を惹きつけました。
映画「卒業」は大ヒット…。サウンドトラックも大ヒットとなります。
1968年4月6日、サウンドトラック「卒業」は米ビルボード1位を獲得しました。
実は、これがサイモン&ガーファンクルにとって初のアルバム全米1位。同アルバムはその後7週連続で1位をキープします。
後に自身のアルバム「ブックエンド」に取って代わられますが、その後も1位に返り咲くなど根強い人気を誇る名盤となりました。
今日(2023年4月6日)は、そんな出来事があった日から55年を経た記念日…。
アルバム「卒業」を聴いて、そんな記念日をお祝いしましょう。
■個人的なおススメ
それでは、アルバム「卒業」から、個人的なおススメです。
ちなみに、同アルバムはサイモン&ガーファンクルのアルバムとして認知されていますが、デイヴ・グルーシンが作曲したインストゥルメンタル曲が6曲収録されています。
アルバム・ジャケットにも「ADDITIONAL MUSIC BY DAVID GRUSIN」と記載されています。
でも、やっぱりサイモン&ガーファンクルの曲のインパクトが強烈…。おススメ3曲はその中から。
まず1曲めは、アルバムのオープニング・ナンバー「サウンド・オブ・サイレンス」(The Sound of Silence)。
1964年リリースのデビュー・アルバム「水曜の朝、午前3時」収録曲。ニコルズ監督の要請で映画に使用されました。
サイモン&ガーファンクルらしい美しいメロディとコーラス。映画の雰囲気にも見事に合っていました。名曲です。
続いてのおススメは、「スカボロー・フェア/詠唱」(Scarborough Fair/Canticle (Interlude))。
この曲は、イギリスの伝統的なバラッドをもとに、サイモンが新たな歌詞を加えるなどアレンジを施したもの。
これまた、サイモンとガーファンクルのコーラスが美しい…。2つのメロディと歌詞が重なる中盤も聴きどころです。
元は1966年のアルバム「パセリ・セージ・ローズマリー・アンド・タイム」の収録曲ですが、「卒業」で一気に認知度が高まりました。
そして、「卒業」に提供された新曲、「ミセス・ロビンソン」(Mrs. Robinson)。
当初の歌詞は「ミセス・ルーズベルト」でしたが、映画に提供するにあたり登場人物の名前「ミセス・ロビンソン」に変えたという逸話が残っています。
同曲は後にフル・コーラスで録音され、シングルカットされると全米1位を獲得。映画「卒業」を象徴する曲にして、サイモン&ガーファンクルを代表する曲になりました。
いやぁ、どの曲も言葉を失うほど美しい楽曲です。彼らに声をかけたニコルズ監督も慧眼ですね。
映画「青春」のラストシーン…。愛する女性の結婚式が執り行われる教会に駆け付けるベンジャミン(ダスティン・ホフマン)。
「エレーン!エレーン!」。騒然とするなか、手を取り合って教会を飛び出す2人…。バスに乗る2人の背後に流れるのは「サウンド・オブ・サイレンス」でした。
4/6は、サイモン&ガーファンクルが手掛けた映画「卒業」のサウンドトラックが全米チャート1位になった日。
サウンド・オブ・サイレンス、スカボロー・フェア、ミセス・ロビンソンなどを聴いたら、甘酸っぱい青春の日々を思い出しました…。
ありがとう、サイモン&ガーファンクル! ありがとう、「卒業」!