こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、ポップ史にのこる名曲、USAフォー・アフリカの「ウィー・アー・ザ・ワールド」です。
■USAフォー・アフリカ
1日1頁、ミュージシャンの誕生日やその日に起きた出来事が記載されているタワレコ手帳。
1月28日は、こんな歴史に残る名曲が生まれた日でした…。
【出来事】USAフォー・アフリカの"We Are The World"が録音される(1985)
80年代に音楽を聴いていた方なら、知らない人はいないのではないでしょうか。
USAフォー・アフリカの「ウィー・アー・ザ・ワールド」(原題:We Are the World)。
We Are The World/U.S.A. For Africa
この歴史に残る名曲が生まれたのは1985年のこと。
きっかけは、アフリカの飢餓問題。英ボブ・ゲルドフが提唱したバンド・エイドの成功に触発されて、米国で企画・制作されたチャリティーソングです。
当時の米国…いや世界を代表するスーパースターが集結しました。
参加アーティストは45人。この面子がものすごい。
マイケル・ジャクソン、ボブ・ディラン、スティービー・ワンダー、ダイアナ・ロス、ライオネル・リッチー、レイ・チャールズ、ビリー・ジョエル、ポール・サイモン、ティナ・ターナー、ブルース・スプリングスティーン、ホール&オーツ、シンディ・ローパー、他多数…
歴史的なセッションは、1985年1月28日の夜から翌朝にかけて行われました。
この日、アメリカン・ミュージック・アワードの授賞式が開かれ、多くのアーティストが米ロサンゼルスに集結していました。
このイベントで、ライオネル・リッチーは司会を、シンディ・ローパーやティナ・ターナーはパフォーマンスを披露しています。
彼らを含めて、多くのアーティストが授賞式を終えると、ハリウッドのA&Mスタジオに直行しました。
そして22時、45人のアーティストが一同に会します。
プロデューサーのクインシー・ジョーンズの提案で、先ず全員でユニゾンとハーモニーのパートが録音されました。
このレコーディングの模様は、ドキュメント映像として残っています。
ミュージック・ビデオでも、この45人が一同に歌う姿を見ることができます。圧巻ですよね…。
それが終わると、ソロ・パートのレコーディングが行われました。
参加アーティストは約20人。録音は、翌朝4時から始まり、午前8時にすべてのレコーディングが終了しました。
■We Are the World
それでは、そんな歴史的な名曲、USAフォー・アフリカの「ウィー・アー・ザ・ワールド」(原題:We Are the World)。
当時を知ってる人も知らない人も、ぜひ聴いてください。
Back to the 80s!Here We Go!
■人種を超えたハーモニー
すばらしい曲ですね…。
作詞・作曲を手掛けたのは、マイケル・ジャクソンとライオネル・リッチー。
マイケルはレコーディング当日、アメリカン・ミュージック・アワードを欠席して、ひと足先にスタジオに入るとガイド・ボーカルの録音を行いました。
そして、すばらしい歌声…。
ぞくぞくするソロ・パートの順番は次の通りです。
【Aメロ】
ライオネル・リッチー、スティーヴィー・ワンダー、ポール・サイモン
【A'メロ】
ケニー・ロジャース、ジェームス・イングラム、ティナ・ターナー、ビリー・ジョエル
【Bメロ】
マイケル・ジャクソン、ダイアナ・ロス
【2番Aメロ】
ディオンヌ・ワーウィック、ウィリー・ネルソン、アル・ジャロウ
【2番Bメロ】
ブルース・スプリングスティーン、ケニー・ロギンス、スティーヴ・ペリー、ダリル・ホール
【Cメロ】
マイケル・ジャクソン、ヒューイ・ルイス、シンディ・ローパー、キム・カーンズ
【リピートBメロ】
ボブ・ディラン
レイ・チャールズ
スティーヴィー・ワンダー、ブルース・スプリングスティーン
ジェームス・イングラム、レイ・チャールズ
まさに「私たちが世界」、We Are the World。45人の歌声は世界を一つにしました。
その絆は、後に「ライブエイド」という、世界を一つにするライブ・イベントを生みました。
LIVE AID(Live, 13th July 1985)
ここに、黒人とか白人とか、肌の色による差別はまったくありません。
人種を超えた美しいハーモニー。アフリカの救済と人類の融和を希求する、最高のユニゾン。
「Black Lives Matter」が叫ばれる、悲しい現代社会…。
この歌を聴いて、いま一度、私たちが一つであることを思い出したいですね。
ありがとう、We Are the World! ありがとう、USAフォー・アフリカ!