
こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、スミザリーンズ「11」!ハードなギターロックも美しいデュエット曲も…です。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜、個人的な愛聴盤などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。
■スミザリーンズ
今日とり上げるのは、ザ・スミザリーンズ(The Smithereens)。
館長ふゆきが大好きな、米ニュージャージー出身のパワーポップ・バンドです、
これまで当ブログでも、1stアルバム収録の名曲「In a Lonely Place」や2ndアルバム「グリーン・ソウツ」(Green Thoughts)をとり上げてきました。
今日は、彼らが1989年にリリースした3rdアルバム「11」を紹介しましょう。
前作「グリーン・ソウツ」で音楽ファンの心を掴んだスミザリーンズ。その翌年にはニューアルバムのレコーディングに入りました。
そこでは、これまで2作でプロデューサーを務めてきたドン・ディクソンに替わり、ラモーンズやリヴィング・カラーを手掛けていたエド・ステイシアムを起用。
ステイシアムのプロデュースのもと、よりヘヴィーなギターサウンドを前面に出した音作りを進めました。
そのサウンドを象徴する楽曲が、アルバムの先行シングルとしてリリースされた「ア・ガール・ライク・ユー」(A Girl Like You)です。
ハードロック調の同曲は、米ビルボードのメインストリーム・ロック・チャートで2位、同ホット100でバンド初のトップ40入りを果たしました。
アルバムのほうも、全米41位とバンドとして最高位を記録。ゴールドディスクを獲得するヒットアルバムとなりました。
なお、アルバムタイトルは映画「オーシャンズ11」にインスパイアされたそう。たしかにアルバムジャケットもそれ風な感じ…。大胆というか風刺が効いてるというか…。
■個人的なおススメ
それでは、スミザリーンズの3rdアルバム「11」から、個人的なおススメです。
まずは1曲目、「ア・ガール・ライク・ユー」(A Girl Like You)。
アルバムのオープニングを飾るハードなロック・ナンバー。1stシングルとしてリリースされ、米ビルボードTOP40入り(最高位38位)を獲得しました。
このアルバムの特徴ともいえるヘヴィーなギターが終始奏でられます。フロントマンのパット・ディニジオの太く哀愁ある歌声もいい…。
ちなみに、印象的な女性ハーモニー・ボーカルは、当初マドンナが担当する予定でしたが、レコーディングに現れなかったため、マリア・ヴィダルが代わりに努めました。
続いて2曲目、「ブルーズ・ビフォー・アンド・アフター」(Blues Before and After)。
さらにハードなギターサウンドが続きます。冒頭から重めのギターリフが奏でられると、そのヘヴィーなギターの音色が楽曲の骨格となります。
中盤のギターソロもあってハードロック風ですが、メロディがポップなのでとっつきやすいナンバーとなっています。
さらに合いの手のように組み込まれるハーモニーが力強くも美しい。ディニジオのソングライティング・センスの光るナンバーです。
そして3曲目、「ブルー・ピリオド」(Blue Period)。
一転して、アコースティック調のバラード・ナンバー。実は、こういうメロウな曲のほうがディニジオの得意領域なのでは?と思っちゃいます。
さらにこの曲の美しさを際立たせるのが、ゲストボーカルで参加しているベリンダ・カーライル。元ゴーゴーズのリードボーカルです。
ミュージシャンからも支持を受けるのが彼らの特徴。才能あふれる面々ですからね。ヴァイオリンやチェロなどバロック風のサウンドアレンジも美しい名曲です。
いやぁ、久しぶりに聴きましたが、最高でした。ザ・スミザリーンズの3rdアルバム「11」。
なお、バンドのフロントマンでソングライターのパット・ディニジオは2017年に病没…。彼のボーカルが聴けないのは本当にさみしい…。
それでも名盤は残ります。これからも本作「11」はじめ、ザ・スミザリーンズの残した名曲の数々を聴き続けたいと思います。
今日の夢中は、スミザリーンズ「11」!ハードなギターロックも美しいデュエット曲も…でした。
ありがとう、ザ・スミザリーンズ! ありがとう、アルバム「11」!