ロッキン・ビーツに揺れろ…ケミカル・ブラザーズ「ディグ・ユア・オウン・ホール」

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、ロッキン・ビーツに揺れろ…ケミカル・ブラザーズ「ディグ・ユア・オウン・ホール」です。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜、個人的な愛聴盤などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。

■今日は何の日

1日1頁、その日に起きた出来事やミュージシャンの誕生日などが記載されているタワレコ手帳(現在は製造中止…)。
1月11日の頁には、こんな出来事が記されていました。

【誕生日】トム・ローランズ(ケミカル・ブラザーズ:1971)

トム・ローランズ(Tom Rowlands)。
英エレクトロニック・ミュージックを代表する音楽デュオ「ケミカル・ブラザーズ」(The Chemical Brothers)のメンバーです。

ケミカル・ブラザーズは、1989年に英マンチェスターでトム・ローランズとズエド・シモンズによって結成されました。
当初はダスト・ブラザーズという名前で活動していましたが、すでに同名のバンドがいたことからケミカル・ブラザーズに名前を変更します。

1995年にデビューアルバム「Exit Planet Dust」をリリースすると、全英チャートで初登場9位に。
そのポップなメロディとエネルギッシュなビートが融合した独自の音楽スタイルで多くのファンを獲得しました。


Exit Planet Dust

続く2ndアルバム「ディグ・ユア・オウン・ホール」(Dig Your Own Hole)(1997年)で、その人気は不動のものに。
アルバムは全英1位を獲得。シングル「ブロック・ロッキン・ビーツ」(Block Rockin' Beats)はグラミー賞を受賞し、その名はグローバルに知られることとなりました。

その後も「Surrender」(1999年)や「Come with Us」(2002年)など全英No.1アルバムをリリース。
これまで英国で6枚のナンバーワン・アルバムと13枚のトップ20シングル(うち2枚が1位)を生み出し、エレクトロニック・ミュージックの巨星として今なお活動を継続しています。


Surrender

■ディグ・ユア・オウン・ホール

今日は、そんなケミカル・ブラザーズのアルバムの中から「ディグ・ユア・オウン・ホール」を取り上げましょう。
先に書いた通り、1997年リリースの2ndアルバム。全英チャート1位を獲得し、彼らの人気を沸騰させたアルバムです。


ディグ・ユア・オウン・ホール

同アルバムは、1stアルバムの成功を受けてすぐに制作に着手、1995年から1997年にかけてレコーディングされました。
この間に、トムとエドの2人はオアシスのノエル・ギャラガーと出会います。彼らはコラボに興味を持つと、2人はノエルにインストゥルメンタル・トラックを提供、ノエルが歌詞を書いたと伝わります。

そうして出来上がった楽曲「セッティング・サン」(Setting Sun)は、バンド初となる全英1位を獲得。
続く「ブロック・ロッキン・ビーツ」(Block Rockin' Beats)も全英1位となり、そのブレイクビーツは全英だけでなく全世界のリスナーを揺らしました。


セッティング・サン(12inch Analog)

■個人的なおススメ

それでは、そんなエレクトロニック・ミュージックの名盤「ディグ・ユア・オウン・ホール」から、個人的なおススメを紹介しましょう。

まずは5曲め、「セッティング・サン」(Setting Sun)。
アルバムからの1stシングル。オアシスのノエル・ギャラガーがゲストボーカルを務めています。
身体の芯をまわすようなビートのループ、そこに不規則に差し込まれるサイレン音、そしてノエルのスピリチュアルなボーカルが重なります。
唯一無二のエレクトロニック・ミュージック。後に多くのフォロワーを呼んだサウンド。彼らの魅力すべてが詰まった名曲です。

続いて1曲め、「ブロック・ロッキン・ビーツ」(Block Rockin' Beats)。
アルバムからの2ndシングル。「セッティング・サン」に続き全英1位を獲得。バンドは同曲でグラミー賞も受賞しています。
衝撃のアンサンブル。ヒップホップとハードコアテクノが融合して、まるで新しい音楽ジャンルが生まれたかのよう…。
ボーカルの「Back with another one of those block rockin' beats」は米ラッパーのスクーリー・Dをサンプリング。ファンキー&グルーヴィーです。

そして3曲め、「エレクトロバンク」(Elektrobank)。
ライブの前振りのようなDJで始まる楽曲。これは本当に1996年末にライブ録音されたものをフィーチャー。
そこからアップテンポなテクノビートが疾走します。曲中で差し込まれるボーカルはキース・マーレーの楽曲からの引用。ライブ会場はダンスフロアと化しているでしょう…。
なお、ミュージックビデオは体操会場が舞台。監督はスパイク・ジョーンズ。このビデオは彼の最高のミュージックビデオとも呼ばれています。


いやぁ、ぶっ飛びました。まさにエレクトロニック・ミュージックの巨星爆誕…。
同アルバムで世界的な知名度を獲得したケミカル・ブラザーズは、その後ロックフェスなどのトリを務めるなど引っ張りだこに。

ミュージシャンとしてだけでなく、音楽プロデューサーとしても数々のアーティストの作品をプロデュースしています。
今なお進化を続ける音楽デュオ「ケミカル・ブラザーズ」。今日はその一人、トム・ローランズの誕生日をお祝いして、アルバム「ディグ・ユア・オウン・ホール」を聴きました。

ありがとう、ケミカル・ブラザーズ! ありがとう、「ディグ・ユア・オウン・ホール」!

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