決して消えない灯りがある…ザ・スミス「ザ・クイーン・イズ・デッド」

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、ザ・スミスの名盤「ザ・クイーン・イズ・デッド」を取り上げます。

■今日は何の日

いつも愛用しているタワレコ手帳
1日1頁、その日に起きた出来事やミュージシャンの誕生日などが記載されています。

10月31日は、この人の誕生日でした。

10月31日 【誕生日】ジョニー・マー(1963)

ジョニー・マー。56歳になったんですね、おめでとうございます。
いまはソロで活動していますが、どうしても元いたバンドを思い出してしまいます。

それが、英国の伝説的バンド、ザ・スミスです。
80年代にわずか5年ほどの活動ながら、当時のUKロック・ファンから絶大な支持を集めました。

ジョニー・マーはザ・スミスのギタリスト&作曲家として、数々の名曲を生み出しました。
今日は、ジョニー・マーの誕生日をお祝いして、ザ・スミスの名盤「ザ・クイーン・イズ・デッド」をとり上げます。

■ザ・スミス

ザ・スミスは、1982年にジョニー・マー(ギター)とモリッシー(ボーカル)が英マンチェスターで出会ったところから始まりました。
ちなみに、この運命的な出会いは、「イングランド・イズ・マイン」という映画にもなっています。

ジョニー・マーが紡ぎだす美しいメロディに、モリッシーの文学的な歌詞
その2つが重なったとき、唯一無二のスミス・ソングスが生まれます。

1983年に1stシングル「ハンド・イン・グルーブ」で鮮烈なデビューを果たすと、翌年に1stアルバム「ザ・スミス」をリリース。
さらに2ndアルバム「ミート・イズ・マーダー」(1985年)をシーンに送り出すと、英国の若者たちから熱烈な支持を受けました。


ミート・イズ・マーダー

そして1986年、歴史的名盤とされる3rdアルバム「ザ・クイーン・イズ・デッド」が生まれます。
ジョニー・マー自身も「作るのも大変だったが、永遠に残る傑作」と評する名盤。


ザ・クイーン・イズ・デッド(デラックス・エディション)

過激な英国批判を詩にこめたタイトル曲に始まり、アルバムに先駆けて発売されたシングル「心に茨を持つ少年」、名曲「ゼア・イズ・ア・ライト」など、ザ・スミスを代表する楽曲群がアルバムを彩ります。

アルバムは英チャート2位を獲得し、バンドの人気はピークを迎えますが、その陰で綻びが出はじめていました。
それはバンドの中心人物、マーとモリッシーの関係悪化…。2人とも繊細すぎるほど繊細でした。

1987年にマーはバンドを脱退。ザ・スミスも、4thアルバム「ストレンジウェイズ、ヒア・ウイ・カム」を最後に解散しました。
モリッシーはソロに転身。マーも、いくつかのバンドを経て、現在はソロとして活躍しています。


プレイランド/ジョニー・マー

■個人的なおススメ

それでは、ザ・スミスの名盤「ザ・クイーン・イズ・デッド」から個人的なおススメを紹介します。

まずは6曲め「ビッグ・マウス・ストライクス・アゲイン」
アルバムからの唯一のシングルカット曲。もう1曲「ゼア・イズ・ア・ライト」がシングル候補になっていましたが、バンドはこちらを支持しました。
だから思い入れがあるんでしょうね。2018年のフジロックにジョニー・マーが来日したときもこの曲を演奏していました。
冒頭からマーの小気味いいギターが刻まれるノリのいい曲です。

続いて7曲め「心に茨を持つ少年」(原題:The Boy with the Thorn in His Side)。
なかなか重たいタイトルですよね…。その通り、歌詞は孤独な少年の苦しい胸の内を訴える内容です。
でも曲全体を彩るのは、アコースティック・ギターの美しい音色。この二面性は英国流のアイロニーでしょうか…。
スミスがイギリスで人気が高い理由を垣間見るような名曲です。

The boy with the thorn in his side
Behind the hatred there lies
A murderous desire for love
心に茨を持つ少年
その憎しみのかげにあるのは 愛されたいという渇望なんだ (ふゆき訳)

そして9曲め「ゼア・イズ・ア・ライト」(原題:There Is a Light That Never Goes Out)。
スミス・ファンなら誰もが知ってる超名曲。幻のシングル曲ながらも、絶対的な支持を集めている曲です。
「Take me out tonight」(今夜僕を連れ出してよ)から始まる歌詞とマーの哀愁ただようギター。そこに抒情たっぷりのオーケストラが加わって、否が応でも切なさが高まります。
フジロック2018では、マーがライブの最終曲として演奏しました。

Oh, there is a light and it never goes out
There is a light and it never goes out
灯りがある 決して消えることのない灯りがあるんだ (ふゆき訳)

「ザ・クイーン・イズ・デッド」。久々に聴きましたが、やっぱりイイですね。
名盤は色褪せません。バンドは無くなっても、アルバムが灯す輝きは決して消えることはありませんね

ありがとう、ザ・スミス! 誕生日おめでとう、ジョニー・マー!

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