GLIM SPANKY「Velvet Theater 2023」ライブレポート!ようこそサイケデリックな夜へ…

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、GLIM SPANKY「Velvet Theater 2023」ライブレポート!ようこそサイケデリックな夜へ…です。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜、個人的な愛聴盤などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。

■Velvet Theater 2023

GLIM SPANKYのコンセプトライブ「Velvet Theater 2023」
2023年8月5日(土)、恵比寿The Garden Hall。

ようこそ、サイケデリックな夜の世界へ…
GLIM SPANKYのスピリチュアルなサウンドをたっぷり堪能できるライブに行ってきました。

このコンセプトライブは、2015年から不定期に開催されている、GLIM SPANKYの幻想的な世界観を全面に打ち出したライブショー。
力強いロックが魅力のGLIM SPANKY。彼らのもう一つの魅力が60sや70s洋楽のDNAを受け継ぐサイケデリックなサウンドです。

そんなアナザーサイド・オブ・GLIM SPANKYの魅力がさく裂したのが、3rdアルバム「BIZARRE CARNIVAL」でした。
GLIM版「サージェント・ペパーズ」とでも言えるような幻想的な楽曲群…それは聴く者をサイケデリックな音の世界へ誘いました。


BIZARRE CARNIVAL

同アルバム収録の「Velvet Theater」でライブは幕を開けます。
まるで60sサイケロックのようなディープで耽美なサウンド…。この1曲でもう、アナザーサイド・オブ・GLIMの世界に引き込まれます。
同アルバムからは他に「吹きぬく風のように」「美しい棘」も演奏。彼らもこのアルバムへの思いは強いのではないでしょうか。

ライブはさらに「MIDNIGHT CIRCUS」「闇に目を凝らせば」で、幻想的な夜の世界へオーディエンスを誘います。
ベルベット・シアターへようこそ。夜の世界へ迷い込んでいこう。私たちは友達だから…。ボーカル松尾レミの言葉が心の芯を揺らします。


SUNRISE JOURNEY

さらに「AM06:30」「In the air」など、アルバムやEP収録の隠れた名曲も披露。
MCで松尾が、アルバムの1曲1曲を大切にしていると思いを語りました。だからリード曲だけでなく色んな曲を聴いてほしいと…。実際に、このライブで聴いてその魅力に気づく曲もありました。

その代表的なナンバーが、今回ライブ初披露となった「The House in Lime Avenue」
「アーヤと魔女 SONGBOOK」に収録されているナンバー。彼らのアルバムには収録されていません。「Velvet Theater」で初めて演奏されたサウンドはどこまでも美しく澄み切っていました。


アーヤと魔女 SONGBOOK

ステージに映し出された湖のアートも幻想的でした…。ライブのもう一つの魅力である幻想的なVJ映像やアートには、松尾も制作に携わっているそうです。
これらも含めて、GLIMのこだわり・趣味がたっぷり詰まったコンセプトライブ。MCで「こんな趣味爆発の企画に来てくれてありがとう」と叫んでいましたが、こちらこそディープなGLIMの世界へ招いてくれてありがとう…。

ライブは終盤、「怒りをくれよ」「Breaking Down Blues」などロック調のナンバーも披露して終演。
アンコールのラストは、彼らが高校生のときにつくったという1stシングル「焦燥」でした。間もなくデビュー10周年を迎えるというGLIM SPANKY…音楽にかける情熱は少しも翳っていないと知らしめるナンバー、そしてライブでした。


焦燥

■個人的なおススメ

GLIM SPANKYの原点であり趣味でもある、60sのバロックポップや70sのアシッドフォーク…。
それらをGLIM流に咀嚼して今に現出したライブ「Velvet Theater」。演奏された全20曲の中から、個人的に特に響いた楽曲を紹介します。

まずはライブの幕開け、1曲めに披露した「Velvet Theater」
3rdアルバム「BIZARRE CARNIVAL」収録のナンバー。アルバムのなかでは隠れた小曲という印象でしたが、ここまで力強い楽曲とは…。
ジーン・クラークを彷彿させるギターの音色やソングライティング。もはや邦楽の範疇を超えた、60sや70s洋楽のDNAを受け継ぐグッド・ミュージックです。

続いてライブの中盤、12曲めに演奏した「The House in Lime Avenue」
サウンドトラック「アーヤと魔女 SONGBOOK」に収録されているナンバー。彼らがライブで演奏するのは初めて。個人的にも初めて聴きました。
これが息を呑むような美しい楽曲でした。「Velvet Theater」のコンセプトにぴったり合致した幻想的なナンバー。ステージ上に映し出された夜の湖も神秘的でした。

そして14曲めに演奏された「美しい棘」
ミニアルバム「I STAND ALONE」そして3rdアルバム「BIZARRE CARNIVAL」収録のナンバー。GLIMファンにもお馴染みの名曲です。

「教室を抜け出して見上げた空は どんな青よりも鮮やかで 何にも知らず笑える二人」
「若さがいつか消える事解ってる 言われなくても 私たち馬鹿じゃない」
「だけど血を流しても嚙み締められないのは ああ憎いもんだわ 本当知りたいだけなのに」
「棘に刺さりながら少女は今 深い傷を増やして喜びを知っていく 今まで隣りに居たあなたから 手を離せば最後 もう知らぬ人」

すごい歌詞じゃないですか?松尾の比類ないソングライティングが、唯一無二のGLIMの世界観を紡ぎ出します。
棘に刺されても手を離したくない…GLIMファンは皆、そう思っているんじゃないでしょうか。


すばらしいライブでした。GLIM SPANKY「Velvet Theater 2023」
そんな彼らも間もなくデビュー10周年。この11月には7thアルバム「The Goldmine」がリリースされます。
新たなGLIM SPANKYのサウンドに出会える…。楽しみでしょうがありません。そしてきっとまた、僕らはライブでGLIM SPANKYの世界にどっぷり没入するのでしょう。ふたたびGLIMと極彩色の音の世界へ…。

ありがとう、GLIM SPANKY! ありがとう、「Velvet Theater 2023」!

■セットリスト

GLIM SPANKY「Velvet Theater2023」
2023/8/5@恵比寿ザ・ガーデンホール

1 Velvet Theater
2 レイトショーへと
3 A Black Cat
4 NIGHT LAN DOT
5 MIDNIGHT CIRCUS
6 闇に目を凝らせば
7 ダミーロックとブルース
8 タルホ(仮)
9 AM06:30
10 In the air
11 吹きぬく風のように
12 The House in Lime Avenue
13 こんな夜更けは
14 美しい棘
15 Breaking Down Blues
16 怒りをくれよ
17 Odd Dancer
18 大人になったら
(アンコール#1)
19 Circle Of Time
(アンコール#2)
20 焦燥

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