ユージン節さく裂ギターロック!ユージニアス「Mary Queen of Scots」

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、ユージン節さく裂ギターロック!ユージニアス「Mary Queen of Scots」です。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜、個人的な愛聴盤などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。

■ユージニアス

今日取り上げるバンドは、ユージニアス(Eugenius)です。
1990年代に活動したスコットランドのグラスゴー出身のインディー・ロックバンドです。

このバンド、大ヒット曲があるわけじゃないし、アルバムも2枚しか出していないので、一般にはあまり知られていません。
ただ、90年代にニルヴァーナなどグランジ・ロックを聴き漁っていたコアなロック・ファンはその名を知っているはず。

このバンドの中心人物は、元ヴァセリンズのユージン・ケリー(Eugene Kelly)です。
そう…。ニルヴァーナのカート・コバーンがこよなく愛し、バンドでその楽曲をカバーまでしている人物なのです。

このユージン・ケリーが、ヴァセリンズ解散後、1990年に設立したバンドがユージニアスです。
もともとバンド名は「キャプテン・アメリカ」でしたが、同名ヒーローを保有するマーベル・コミックスから訴えられて、ケリーのあだ名である「ユージニアス」に改名しました。


Oomalama

バンドは数枚のEPをインディ・レーベルからリリースした後、カート・コバーンの後押しもあって、メジャー・レーベルと契約。
1992年に1stアルバム「Oomalama」をリリース、これが好評を博します。国内盤もリリースされて、当時日本でも少し盛り上がりました。

その後バンドは、その勢いをかって数枚のEPをリリース。1994年に2ndアルバム「Mary Queen of Scots」をリリースします。
このアルバムも、ユージン節さく裂のギターロック満載だったのですが、さらなるファンを獲得することはできませんでした。


Mary Queen of Scots

結局、バンドは1996年にEP「ウーム・ボーイ・リターンズ」をリリースするも活動は停滞。1998年に解散となりました。

■個人的なおススメ

それでは、今日はユージニアスの2作目にして最後のアルバムとなった「Mary Queen of Scots」から、個人的なおススメを紹介しましょう。

まずは1曲め、「Pebble Shoe」
のっけからギターロックさく裂か…という想像に反し、ゆったりとしたレイジーなナンバーでアルバムは幕を開けます。
そもそも「靴のなかの小石」(Pebble Shoe)という曲名も、なんか力が抜けていいですね。ケリーの歌い方の抜け具合も最高です。
でも侮るなかれ、ベースを成すギターやサウンドはロックです。控えめにかき鳴らされる轟音ギターは次曲以降へのスタンバイ。ユージン節さく裂の期待高まるオープニング・ナンバーです。

続いて2曲め、「On the Breeze」
そしてやっぱり来ました、ギターロックさく裂!1曲めとの対比もあって、一気にボルテージが上がります。
中盤の轟音ギターもノー・リミット。なんて気持ちのいいギターサウンドでしょうか…。これがユージン節の魅力です。
単なる轟音ロックに終わらないのは、やはりメロディがいいから。このスタイルはヴァセリンズから変わらないですね。カート・コバーンもそこに惹かれたのでしょう。

そして5曲め、アルバムのタイトルナンバー「Mary Queen of Scots」
もともとは、EP「Caesar's Vein」のB面として収録されていたナンバー。アルバムで一気にその名を知られる曲となりました。
この曲もユージン節さく裂のギターロック。ただ、ちょっと曲調が重めに聞こえるのは、歌われている内容からでしょう。
女王メアリーは悲劇の女王とされます。生後6日でスコットランド女王に即位するも、さまざまな政争に巻き込まれ国を追われ、最後はイングランドで刑死…。
ただ、彼女の息子は後にイングランド王となります。サビの「Hold on my son」(私の息子をしっかり抱きとめていて)は、そんなメアリーの心境を歌ったものでしょう…。


いやぁ、ひさしぶりに聴きましたが、最高です、ユージニアス「Mary Queen of Scots」
このアルバムが最後となったのは本当に残念…。でも、ユージン・ケリーはその後、ソロ活動や再結成したヴァセリンズでの活動を続けています。
いまも健在。ソロ・アーティストとしてでもいいから、ユージニアスの曲をライブで演奏してほしいな…。

ありがとう、ユージニアス! ありがとう、「Mary Queen of Scots」!

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