7/21はキャット・スティーヴンスの誕生日。名曲「Father and Son」を聴こう

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、7/21はキャット・スティーヴンスの誕生日。名曲「Father and Son」を聴こう…です。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。

■キャット・スティーヴンス

1日1頁、その日に起きた出来事やミュージシャンの誕生日などが記載されているタワレコ手帳(現在は製造中止…)。
7月21日の頁には、こんな出来事が記されていました。

【誕生日】キャット・スティーヴンス(1948)

英ロンドン出身のシンガーソングライター、キャット・スティーヴンス(Cat Stevens)。
1960年代後半から70年代にかけて、音楽シーンに絶大な存在感を示したミュージシャンです。


The Very Best Of Cat Stevens

スティーヴンスは、18歳の時にレコード会社にその才能を見出されると、1967年にリリースしたシングル「マシュー・アンド・サン」(Matthew and Son)が全英2位の大ヒットに。
同名のアルバムも全英トップ10入りして、一躍その名を知られるようになります。

その人気が世界レベルのものとなったのは、4thアルバム「Tea For The Tillerman」(邦題:父と子)をリリースしてから(1971年)。
シングル「Father and Son」(邦題:父と子)のヒットもあって、このアルバムは全米トップ10入りを果たします。


Tea For The Tillerman

続く5thアルバム「Teaser and the Firecat」は、全米チャート2位にランクイン。
そして6thアルバム「Catch Bull at Four」で、ついに全米1位を獲得。その人気を不動のものとしました。


Teaser and the Firecat

■Father and Son(歌詞)

今日は、そんな伝説的なミュージシャン、キャット・スティーヴンスの名曲を取り上げましょう。
1970年リリースのシングル「Father and Son」(邦題:父と子)です。

父と子のやり取りを歌にした曲なんですが、これがシンプルにして深いんですよね…。
聴くほどにいろんな気持ちがこみ上げてきます。歌詞はこんな感じです。

[Father]
It’s not time to make a change
Just relax, take it easy
You’re still young, that’s your fault
There’s so much you have to know
Find a girl, settle down
If you want you can marry
Look at me, I am old but I’m happy
I was once like you are now
And I know that it’s not easy
To be calm when you’ve found
Something going on
But take your time, think a lot
Why, think of everything you’ve got
For you will still be here tomorrow
But your dreams may not

(父)
いま出ていくときじゃないだろ
少し落ち着いて 気を楽にしなさい
お前はまだ若い 若気の至りもある
まだ学ぶべきことが たくさんあるんだ
彼女でも見つけて まずは落ち着きなさい
結婚したいなら すればいいさ
俺を見てみろ 歳はとったが幸せだよ
俺も昔は いまのお前と同じだった
だから知ってるんだ 確かに容易じゃない
やりたいことを見つけたとき 冷静になるのは
ただ 時間をかけて よく考えてみろ
お前が今まで培ってきたものを 思い出してみるんだ
だから お前は明日もここにいれるんだ
だが お前の夢はそんなわけにいかないんだ ※ふゆき訳

 

[Son]
How can I try to explain?
'Cause when I do, he turns away again
It’s always been the same, same old story
From the moment I could talk
I was ordered to listen
Now, there’s a way, and I know
That I have to go away
I know I have to go

(子)
どうやったら伝わるんだろう
話そうとすれば また背を向けられる
いつも同じ 同じ昔話ばかりだ
俺が話せるようになったときから 俺は聴くように躾けられた
やっと分かったよ 俺は出ていかなければならない
遠くへ行かなければならないんだ ※ふゆき訳

 

[Father]
It’s not time to make a change
Just sit down, take it slowly
You’re still young, that’s your fault
There’s so much you have to go through
Find a girl, settle down
If you want you can marry
Look at me, I am old but I’m happy

(父)
いま出ていくときじゃないだろ
少し落ち着いて 気を楽にしなさい
お前はまだ若い 若気の至りもある
お前にはまだやるべきことが たくさんあるんだ
彼女でも見つけて まずは落ち着きなさい
結婚したいなら すればいいさ
俺を見てみろ 歳はとったが幸せだよ ※ふゆき訳

 

[Son]
All the times that I’ve cried
Keeping all the things I knew inside
It’s hard, but it’s harder to ignore it
If they were right I’d agree
But it’s them they know, not me
Now there’s a way and I know
That I have to go away
I know I have to go

(子)
俺が泣くときはいつだって
気持ちをぜんぶ 心のなかにしまっていたんだ
苦しいさ でもその気持ちを無視する方がもっと苦しいんだ
大人がみんな正しいなら 俺も従うさ
ただ 彼らが知ってるのは彼らのことだろ 俺じゃなくて
分かったんだ 俺は出ていかなければならない
遠くへ行かなければならないんだ ※ふゆき訳

■Father and Son(ミュージックビデオ)

いろんな場面を思い浮かべますよね…。
元々の歌のプロットには、革命に参加しようとする息子と、それを止めようとする父というものがあったそうです。

でも、それ以外にも父と子には、こんな会話が交わされる場面がたくさんありそう。
自立しようとする息子と、まだ早いと心配する父親…。互いの思いがすれ違う。切ないですね…。

それでは、このキャット・スティーヴンスの名曲を聴いてみましょう。
1970年リリース、「Father and Son」です。どうぞ。

ほんと、いい曲ですね…。これぞ、時を経ても色褪せない名曲です。
「Father」(父)パートと「Son」(子)パートで声色を変えているのもよく分かりますね。

このとき、スティーヴンス22歳。どちらかというと、「Son」(子)側の心境に近かったのかもしれません。
この後、スティーヴンスが68歳のとき、歌われた「Father and Son」の映像があります。こちらもご覧いただきましょう。

2016年の"A Cat's Attic Tour"で歌われた「Father and Son」です。
こちらは明らかに、「Father」(父)が歌っているようです。それではどうぞ。

■キャト・スティーヴンスその後

いかがでしょうか。キャット・スティーヴンス「Father and Son」
1970年のオリジナル・バージョンと、2016年のライブ・バージョンを聴いていただきました。

なんか、時を超えて、「Son」(子)バージョンと「Father」(父)バージョンの2つの曲を聴いたみたい。
どちらも胸にグッとくるものがありますね…。

なお、スティーヴンスですが、この「Father and Son」をはじめヒット曲を量産したにもかかわらず、突如音楽業界を離れます
1978年に名前をユスフ・イスラムに改めると、30年もの間、ミュージックシーンから遠ざかりました。

彼がミュージック界に復帰したのは2006年のこと。アルバム「An Other Cup」をリリース。その後も音楽活動を続けています。
その音楽への貢献は、2014年にロックの殿堂入りにより讃えられています。


An Other Cup

今日の夢中は、2022年7月22日に74歳の誕生日を迎えたキャット・スティーヴンス(ユスフ)の名曲「Father and Son」を聴きました。
誕生日おめでとう、キャト・スティーヴンス! ありがとう、「Father and Son」!

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