こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、黄金期メンバーが奏でる珠玉の楽曲群!イエス「こわれもの」(Fragile)です。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜、個人的な愛聴盤などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。
■今日は何の日
1日1頁、その日に起きた出来事やミュージシャンの誕生日などが記載されているタワレコ手帳(現在は製造中止…)。
6月27日の頁には、こんな出来事が記されていました。
【命日】クリス・スクワイア(イエス)(2015)
クリス・スクワイア(Chris Squire)。
イングランド出身のミュージシャン。プログレッシブ・ロックバンド「イエス」(YES)のベーシストとして知られます。
Fish Out Of Water/ Chris Squire
メンバー・チェンジの激しいイエスにおいて、1968年の結成時から在籍し続けた唯一のオリジナル・メンバー。
2015年に急性骨髄性白血病を患ってこの世を去る日まで、常にイエスのベーシストであり続けました。
今日(6月27日)はクリス・スクワイアの命日です。
彼の功績を讃えるとともに冥福を祈って、イエスの代表作「こわれもの」(Fragile)を聴きましょう。
■こわれもの(Fragile)
「こわれもの」(Fragile)は、イエスが1971年にリリースした4作目のアルバムです。
この作品からキーボードにリック・ウェイクマンを迎え、後に黄金期と呼ばれるラインナップで制作した最初の作品となります。
もちろん、クリス・スクワイアはこのときもイエスのメンバーとして在籍。
当時のメンバーは他に、ジョン・アンダーソン、スティーブ・ハウ、ビル・ブルーフォード、リック・ウェイクマンです。
アルバムは、A面4曲がバンドとしてレコーディングした楽曲、B面5曲がメンバーのソロをベースとした楽曲となっています。
そうした構成となった理由については、レコーディング時間やコストの制約があったためとされています。
アートワークを手がけているのは、その後もアートデザインを担当することになるロジャー・ディーン。これも黄金ラインナップですね…。
アルバムは、米ビルボードで4位、英チャート7位を記録。シングル「Roundabout」もスマッシュヒットし、イエスの名を知らしめる作品となりました。
■個人的なおススメ
それでは、そんなイエスの代表作「こわれもの」(Fragile)から、個人的なおススメです。
まずは1曲め、「Roundabout」。
アルバムを象徴するオープニングナンバーにして、イエスを代表する楽曲。
アンダーソンとハウによって書かれた曲ですが、スクワイアのベースが最高にイカしてます。まるで生き物のようにベースが自在に疾走します。
加えてウェイクマンのハモンド・オルガンも素晴らしい。これをワンテイクで録音したというのは信じがたい…。
アンダーソンのボーカルもハウのギターもブルーフォードのドラムも最高。まさに黄金期イエスここに爆誕です。
続いて7曲め、「The Fish (Schindleria Praematurus)」。
ソロ作品構成となっているB面の一曲で、スクワイアが書いた楽曲です。
タイトルはスクワイアのあだ名で、その由来は彼が長湯であったことから来ています。そのせいで(言い訳をして)遅刻魔だったのだとか。
独特な7拍子のリズムを刻む楽曲で、なんとも不思議な味わいを醸しだしています。スクワイアも独特なポジショニングだったんでしょうね…。
そして9曲め、「Heart of the Sunrise」。
アルバムのラストを飾るドラマチックなナンバー。アンダーソンとスクワイア、ブルーフォードの共作です。
次作「危機」(Close to the Edge)で収録曲3曲という大作をつくり出すイエスですが、その予兆を感じさせる楽曲。
ハウの疾走するギターが特徴的ですが、スクワイアのベースも負けじと疾走します。スクワイアの代表曲の一つと言えるでしょう。
いやぁ、すばらしいアルバムです。イエス「こわれもの」(Fragile)…ロック史にその名を刻む名盤です。
そのイエスを結成時からずっと支え続けたベーシスト、クリス・スクワイア。あらためて、その才能と功績にリスペクトです。
今日(6月27日)は、クリス・スクワイア(イエス)の命日。追悼の思いを込めて、「こわれもの」(Fragile)を聴きました。
ありがとう、クリス・スクワイア! ありがとう、「こわれもの」(Fragile)!