ザ・スミザリーンズ「ブロウ・アップ」!ハードなギターとポップなメロディ…王道ロックで時代を吹き飛ばせ

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、ザ・スミザリーンズ「ブロウ・アップ」!ハードなギターとポップなメロディ…王道ロックで時代を吹き飛ばせ…です。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜、個人的な愛聴盤などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。

■スミザリーンズ

今日は、当ブログで何度も取り上げている、大好きなバンドをとり上げます。
米ニュージャージー出身のロックバンド、ザ・スミザリーンズ(The Smithereens)です。

1986年にアルバム「エスぺシャリー・フォー・ユー」(Especially for You)でデビュー。
高い演奏力に裏打ちされたパワーポップ・バンドとして一躍注目を集めると、1988年に2ndアルバム「グリーン・ソウツ」(Green Thoughts)、1989年に3rdアルバム「11」と着実にキャリアを積んでいきました。


11

特に前作「11」は、キャリアハイとなる米ビルボード41位を獲得。シングル「ア・ガール・ライク・ユー」のヒットも生みました。
その良い流れを継ぐように、バンドは前作と同じエド・ステイシアムをプロデュースに迎え、次のアルバムのレコーディングに入りました。

そして、前作のギターロック路線を踏襲しながら、バンドの持ち味のポップ路線も盛り込んだアルバムが出来上がりました。1991年リリースの4thアルバム「ブロウ・アップ」(Blow Up)です。
ソングライターのパット・ディニジオは「我々の音楽的影響が網羅された折衷的なアルバムだ」とウェブサイトで語っています。


ブロウ・アップ

このアルバムからシングル「トゥー・マッチ・パッション」(Too Much Passion)のヒット(米37位)も生まれ、バンドの前途は明るいと思われました。
しかし、このアルバムのリリースと同じ月に、ニルヴァーナの「ネヴァーマインド」(Nevermind)がリリース。音楽シーンはグランジ一色に塗り替わりました。

正統派ロック&ポップが売りのザ・スミザリーンズは、その時代の大きなうねりに、皮肉にもブロウ・アップ…吹き飛ばされました。
アルバムは全米120位とふるわず、キャピトルから契約を打ち切られ、音楽シーンの表舞台から姿を消すことになるのです…。

■個人的なおススメ

それでは、ザ・スミザリーンズの4thアルバム「ブロウ・アップ」から、個人的なおススメを紹介しましょう。

まずは1曲目、「トップ・オブ・ザ・ポップス」(Top of the Pops)。
アルバムのオープニングを飾るハードでポップなギターロック・ナンバー
基本的には前作を踏襲するヘヴィーなギターサウンド。ギターソロや重めのギターリフが施された、まさに王道のロックンロール
同名の英テレビ番組のテーマソングになってもおかしくないポップなメロディが魅力です。アルバムからの1stシングルとなりました。

続いて2曲目、「トゥー・マッチ・パッション」(Too Much Passion)。
アルバムからの2ndシングルとしてリリースされ、米ビルボードTop40入り(37位)を獲得したヒットナンバー。
R&Bテイストなサウンドは、ディニジオが「スモーキー・ロビンソンが1966年に書いたかもしれない曲を書きたい」という願望の結果です。
ハードロックからバラード、R&Bまで、懐が深いのが彼らの魅力でもあります。ディニジオのソングライティングの才能が光る名曲です。

続いて5曲め、「ゲット・ア・ホールド・オブ・マイ・ハート」(Get a Hold of My Heart)。
このアルバムの中の隠れた名曲。グランジ一色の音楽シーンでなければ、スマッシュヒットしててもおかしくないポップなナンバーです。
まあ、このメロディラインの美しいことよ…。一度聴いたら、口ずさめるほど耳に、そしてハートに刻まれます。
サビのハーモニーを彩るのは、米ルーツ・ミュージックのアイコン、カーリーン・カーターです。そんなレジェンドに引けをとらないディニジオのボーカルもすばらしい…。


いやぁ、すばらしいアルバムです。ザ・スミザリーンズの4thアルバム「ブロウ・アップ」
このアルバムが、グランジ・ブームの勃興の中で埋もれてしまったのは、本当に勿体ない…。実はニルヴァーナのカート・コバーンもザ・スミザリーンズのファンだったんだけどね…。

それでもいま聴けば、アルバムに収録されている楽曲群の普遍的な魅力は一目(一聴?)瞭然。
あらためて、時代の狭間でしぶとく輝きを放ったバンド、ザ・スミザリーンズの再評価が進んでほしいと思う次第です。

今日の夢中は、ザ・スミザリーンズ「ブロウ・アップ」!ハードなギターとポップなメロディ…王道ロックで時代を吹き飛ばせ…でした。
ありがとう、ザ・スミザリーンズ! ありがとう、アルバム「ブロウ・アップ」!

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