St Johns Wood Affair「2」!セント・ジョンの森からサイケデリックな音旅へ

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、St Johns Wood Affair「2」!セント・ジョンの森からサイケデリックな音旅へ…です。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜、個人的な愛聴盤などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。

■St Johns Wood Affair

これは60年代のサイケデリック・ロックか…。そんな古き良きサウンドを奏でるバンドに出会えました。
それが今日紹介するセント・ジョンズ・ウッド・アフェア(St Johns Wood Affair)です。


St Johns Wood Affair

セント・ジョンズ・ウッド(St Johns Wood)と言えば、ビートルズでおなじみのアビー・ロード・スタジオのあるイギリスの閑静な住宅街。
ビートルズ風のサウンドを奏でているのも、そんなバンド名の表れなのかな…。なんて思いながら、バンドのことを調べてみたらもっとディープでした。

このバンド名の由来は、英国サイケデリック・ロックの至宝ニルヴァーナUK(注:グランジのニルヴァーナではありません)にあります。
バンドの中心人物であるキース・スマートは、ニルヴァーナUKでギターを演奏していたこともある人物。その縁で、バンド名をパトリック・キャンベル=ライオンズ(ニルヴァーナUKのメンバー)に相談したところ、突然「セント・ジョンズ・ウッド・アフェア」と言ったのだとか。

その言葉「セント・ジョンズ・ウッド・アフェア」は、ニルヴァーナUKのアルバム「All Of Us」収録曲のタイトルでもありました。
このアルバムを愛聴していたキースがそのアイデアを気に入って、すぐさまバンド名としたのだそうです。英国サイケの大御所が名付け親なんですね…。


All Of Us / Nirvana UK

そりゃ、60年代風のサイケデリックな音になるわな…。こうしてサイケデリック・ミュージック筋金入りのバンドが結成されたわけです。
バンドのメンバーは、キース・スマート(リードボーカル&ギター)、カールトン・ジャービス(ドラム)、フランシーヌ(バックボーカル&タンバリン)、アン・ウィテット(キーボード)、エイドリアン・ヒリアー(ベース&バックボーカル)。

バンド結成当初は、オリジナル曲に加え、ピンク・フロイド、スモール・フェイセス、ザ・フー、ザ・シーズ、スティーヴ・ヒレッジ、ザ・ドアーズ、ザ・キンクスなど、数多くのバンドのカバー曲を演奏していたそうです。
彼らは2023年にバンド名を冠したアルバム「St Johns Wood Affair」をリリース。時代をさかのぼるようなサイケデリック・サウンドで音楽シーンを驚かすと、2025年に再びタイムスリップしたかのような新譜を世に送り出しました。

それが今回取り上げるアルバム「2」です。冒頭の繰り返しになりますが、まるで60年代サイケデリック・ロックのようなアルバム…。
そのサウンドは、都会の騒音やデジタル・ミュージックとは対極の、深くて心地よいサウンドスケープ。セント・ジョンの森から奏でられるやさしいヒーリング・ミュージックです。


アルバム「2」

■個人的なおすすめ

それでは、2025年に舞い降りた60年代風サイケデリック・ロック・アルバム、セント・ジョンズ・ウッド・アフェアの「2」から、個人的なおススメです。

まずは1曲目、「Centre Of Your Universe」
一聴して思い浮かべるのはビートルズ。ギターのリフもコーラスもメロディも、60年代の名盤に入っていてもおかしくない完成度。
まるで、あの時代のアビーロードでレコーディングしたのでは?というようなミニマルな音の造りも、この曲の世界観にぴったり。
タイトルは直訳すると「あなたの宇宙の中心」。それは自分自身の内面を表しています…。聴き込むほどに音の世界に没入できる瞑想サウンドです。

続いて2曲目、「Follow Me To The Stars」
アコースティックな前曲から一転、エレキギターのギザギザしたサウンドがイントロからかき鳴らされます。
そこにオルガンのようなシンセ音が重なって楽曲をマイルドにすると、バンドの持ち味であるコーラスが挿入、極上のサイケデリック・ポップに仕上がります。
「僕を星に連れて行って」というタイトルのように、宇宙的なサウンド・アレンジもあって聴きどころ満点。聴き手をサイケデリックな音旅へ誘ってくれます。

そして9曲目、「Dream Farm」
アルバムのラストを飾る、深遠にして壮大なバラード・ナンバー。示唆に富んだタイトルを持つトラックです。
「Welcome to the dream farm」(夢の農場へようこそ)。透明感のあるアコースティック・ギターの音色が「夢の農場」へと聴き手を誘います。
そしてクライマックスは楽曲終盤のギターソロ。今どきここまで泣きのギターを鳴らすバンドはいないのではないでしょうか…。どっぷり「夢の農場」へ引き込まれました。


いやぁ、すっかり彼らのサイケデリックな音の世界に引き込まれてしまいました。その深遠で浮揚感のある独特なサウンドは、単にBGMとして聴き流すのは惜しい…。
日常の喧騒やストレスに疲弊している現代人に届けたい音のセラピー。そんな没入感たっぷりのサウンド、セント・ジョンズ・ウッド・アフェアのアルバム「2」でした。

今日の夢中は、St Johns Wood Affair「2」!セント・ジョンの森からサイケデリックな音旅へ…でした。
ありがとう、セント・ジョンズ・ウッド・アフェア! ありがとう、アルバム「2」!

ブログランキングに参加しています!

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Xでフォローしよう

おすすめの記事