ゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツ「Mink Car」!2001年9月11日に生まれた多様性あふれるアルバム

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、ゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツ「Mink Car」!2001年9月11日に生まれた多様性あふれるアルバムです。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜、個人的な愛聴盤などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。

■2001年9月11日

2001年9月11日。忘れられない同時多発テロのあった日…。
偶然にも、その混乱と悲劇に覆われた日と同じ日にリリースされたアルバムがあります。

それが、ゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツ(They Might Be Giatnts)のアルバム「Mink Car」です。
今日(2025年9月11日)は、24年前のあの日を悼んで、このアルバムをとり上げましょう。


Mink Car

1982年に米ブルックリンで結成されたジョン・フランズバーグとジョン・リンネルによるデュオ、「ゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツ」(They Might Be Giants)。
風変わりなユーモアとポップセンス、そして実験精神に富んだ音楽性で、オルタナティヴ・ロックの世界に独自のポジションを確立しました。

インディーズでの活動を経て、1990年リリースの3rdアルバム「Flood」でついにメジャーデビュー。一躍、世界的な注目を集めます。
その後もメジャーとインディーを行き来しつつ、常に予測不能で、ポップで印象的な楽曲を世に送り出しています。


Flood

2001年にリリースされたアルバム「Mink Car」は、バンドの8枚目のスタジオアルバムにして、キャリアの中で最もバラエティに富んだ作品と言われます。
エレクトロニカ、ロック、ポップ、果てはバラードまで、多様なジャンルを自在に行き来するスタイルはまさに彼らならでは。さらに、彼らならではのひねくれたユーモアとメロディセンスが存分に発揮されています。

レコーディング・プロセスも多彩。1999年から2001年のツアーの際、全国各地のさまざまなスタジオで、さまざまなゲストアーティストやプロデューサーとともに制作されました。
そんな多様性に満ちたアルバムが、2001年9月11日にリリースされたことは何とも皮肉…。あの日から世界は分断とモノクロな風潮へと向かいましたが、彼らのアルバムは自由で多彩な世界を謳歌しています。

そこには民族とか宗教とか、もちろん性別とか紛争もない…。まるでジョン・レノンの「イマジン」のような、ボーダレスな音楽の世界が広がっているのです。
アルバムはそんな出自や作風から多くの支持を受け、10年後の2011年、同時多発テロ10周年を機に、多様なアーティストによる完全カバーアルバム「Mink Car Cover」がリリースされています。

■個人的なおススメ

それでは、そんなゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツのアルバム「Mink Car」から、個人的なおススメを紹介しましょう。

まずは1曲目、「Bangs」
アルバムのオープニングを飾る、明るくポップなナンバー。聴くほどに元気が湧いてくるようなリズムとメロディです。
歌詞は、彼女の前髪(Bangs)に夢中になっている様をポップかつコミカルに歌っています。これぞゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツな3分のポップソング。
こんな楽しいポップソングが9.11にリリースされたのは歴史のいたずらか…。2人のジョンのポップセンスを存分に堪能できるナンバーです。

続いて3曲目、「Man, It's so Loud in Here」
色とりどりなアルバムを象徴するような、ゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツ版ダンス・ミュージック
いきなり電子処理されたボーカルで幕を開けると、電子ビートがリズムを刻み、サビではジョンのボーカルとシンセのコラボが炸裂します。
アルバムからの唯一のシングルカット。これだけ自由奔放にやっても許されるのが彼らの魅力。多様性って、やっぱり大切ですね。

そして5曲目、「Another First Kiss」
一転して、アコースティック調のバラードナンバー。タイトル通り、「もうひとつのファーストキス」(Another First Kiss)を歌っています。
こんなしっとりとしたナンバーもできるんだよなぁ。メロディもまた柔らかなギターと控えめなリズムで、歌詞で歌われる色あせない恋愛の記憶を引き立てるよう…。
大きな盛り上がりはなくとも、心に残る余韻が印象的。聴く者を静かにノスタルジーな気分に誘う隠れた名曲です。


いやぁ、すばらしいアルバムです。ゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツの8thアルバム「Mink Car」
こんな多様性に満ちた楽曲集が2001年9月11日に生まれたのは、運命のいたずらか必然か…。このアルバムを聴いてやっぱり思うのは、多様性や自由は世界を彩り豊かにするんじゃないかということ。

これから何度も訪れる9月11日に、このアルバムを聴いて、争いも憎しみもない平和な世界に思いを馳せたいですね。
今日の夢中は、ゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツ「Mink Car」!2001年9月11日に生まれた多様性あふれるアルバムでした。

ありがとう、ゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツ! ありがとう、アルバム「Mink Car」!

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