ドイツ発ハード・サイケ・ロックバンド!カダヴァー「I Just Want To Be A Sound」

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、ドイツ発ハード・サイケ・ロックバンド!カダヴァー「I Just Want To Be A Sound」です。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜、個人的な愛聴盤などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。

■カダヴァー

なかなかに痺れるバンドに出会いました。そのバンドの名は「カダヴァー」(Kadavar)。
母国語だと「カダヴァル」かもしれません。ドイツ・ベルリン出身のハード・サイケ・ロックバンドです。

バンドの結成は2010年。クリストフ・リンデマン(ボーカル&ギター)とクリストフ・バルテルト(ドラム)らが出会って「Kadavar」を結成します。
2012年にバンド名を冠したデビューアルバム「Kadavar」をリリース。そのハードでサイケなロックで注目を集めると、2013年の2ndアルバム「Abra Kadavar」は独チャートにランクインを果たします。
さらに2015年リリースの3rdアルバム「ベルリン」(Berlin)は独チャート18位にランクインしたほか、多くの国でチャートイン。音楽シーンで「Kadavar」の名が知られるようになりました。


Abra Kadavar

その音楽の特徴は、レッド・ツェッペリンやブラック・サバス、ホークウィンドといったバンドが引き合いに出されるように、ハードなギターリフとサイケデリックな世界観が共存している点にあります。
ライブ・パフォーマンスも評価が高く、70年代を彷彿させるレトロなハードロック・サウンドは今の時代に新たなファンを惹きつけています。

■I Just Want To Be A Sound

そんなカダヴァーが2025年、7枚目となるスタジオ・アルバム「I Just Want To Be A Sound」をリリースしました。
バンドとしては、これまでのハード・サイケ・ロックからよりポップにアプローチした意欲作。これがなかなかに良いのです。


I Just Want To Be A Sound

シンセサイザーやエレクトロニクスを多く取り入れたサウンドは、持ち味のハード・サイケ・ロックにモダンでアップビートな色合いを加えています。
彼らの持つ多彩な音楽性が解放された感じ。レッド・ツェッペリン・ミーツ・ビートルズ。ハードロックとポップとサイケがシームレスに混在して多種多様なサウンドを奏でます。

それでもカダヴァーの持つ独特な世界観は変わっていません。「I Just Want To Be A Sound」(私はただ音になりたい)というタイトルから分かるように、幻想的で内省的なサウンドは其処彼処に散りばめられています。
曲によっては、地上の世界を超越したようなコズミックな世界観が醸し出されます。そのサウンドは、より多くのファンを獲得することでしょう。


そんなカダヴァーの新譜「I Just Want To Be A Sound」から、個人的なおススメを紹介しましょう。

まずは1曲目、「I Just Want To Be A Sound」
アルバムのオープニングを飾るタイトルナンバー。新たなカダヴァーのサウンドを象徴するような壮大なロックナンバーです。
浮遊感のあるギターリフにサウンド・エフェクトが施され、楽曲全体が宇宙からのメッセージのように響き渡ります
「I Just Want To Be A Sound」(私はただ音になりたい)という深遠なワードもそうした世界観を助長しているのでしょう。新たなロックアンセムの誕生です。

続いて6曲目、「Scar On My Guitar」
まるでパンクロックのようなポップでアップビートなロックナンバー。新たなカダヴァーの魅力が炸裂です。
ギターとドラム、ベースの三位一体感は鳥肌もの。ギターソロもあって、3分少々の曲でありながらも聴きごたえたっぷり
こんな曲もやれるんだな…。メインストリームに出てもおかしくない、バンドの伸びしろを感じさせる楽曲です。

そして10曲目、「Until The End」
「Scar On My Guitar」のようなポップロックも奏でられるバンドですが、俺らはもっと多彩なサウンドを持ってるんだぜと突きつけるようなナンバー。
ロックやポップの範疇を越えたような、深遠で幻想的なサウンド。今どきこんなサイケデリックな音をつくり出せるバンドがいたのか…。
アレンジも凝っています。中盤でアコースティックなパートがあったかと思うと、一転してヘヴィーでどサイケなサウンドに変わります。カダヴァーの世界観にはまり込むこと間違いなしのラスト・ナンバーです。


いやぁ、すっかりハマりました。カダヴァーのアルバム「I Just Want To Be A Sound」
アルバムジャケットからして、70sロック愛が満ち溢れているハード・サイケ・ロックの伝道師。これからもそのサウンドをかき鳴らし続けてください。

今日の夢中は、ドイツ発ハード・サイケ・ロックバンド!カダヴァー「I Just Want To Be A Sound」でした。
ありがとう、カダヴァー! ありがとう、アルバム「I Just Want To Be A Sound」!

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