音楽に愛されたポップ・デュオ、ザ・レモン・ツイッグス「ア・ドリーム・イズ・オール・ウィ・ノウ」

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、音楽に愛されたポップ・デュオ、ザ・レモン・ツイッグス「ア・ドリーム・イズ・オール・ウィ・ノウ」です。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜、個人的な愛聴盤などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。

■ザ・レモン・ツイッグス

ニューヨーク州ロングアイランド出身、ブライアンとマイケルのダダリオ兄弟によるロックバンド、ザ・レモン・ツイッグス(The Lemon Twigs)。

前作「エヴリシング・ハーモニー」(Everything Harmony)を2023年にリリースしてからまだ1年…。
早くも新アルバムが届けられました。それが今日紹介する「ア・ドリーム・イズ・オール・ウィ・ノウ」(A Dream Is All We Know)です。


ア・ドリーム・イズ・オール・ウィ・ノウ

制作ペースはやっ…。それだけ創作意欲が高いのでしょうね。2016年に10代でデビュー、本作で5作目になります。
もともとデビュー当時から、その音楽センスに脚光を浴びていた彼ら。ソングライティングはもちろん楽器演奏もほぼ全て兄弟でこなす才能の持ち主です。

その音楽の特徴は、パワーポップからグラムロック、ジャングルポップまで幅広く、2ndアルバムではミュージカルをテーマに作品をつくるほど多彩。
特に1960年代と1970年代のポップスとロックミュージックにルーツを持つことで知られています。まだ20代なんだけどね…。


Go To School

そんな彼らが、本作「ア・ドリーム・イズ・オール・ウィ・ノウ」でコンセプトとしたのは、「マージー・ビーチ」という世界観
往年のマージービート・サウンドとカリフォルニアのハーモニー・ポップの要素を融合させたもので、一聴して分かるのですが、そこにはビートルズとビーチ・ボーイズの影響を見ることができます。

ビートルズのポップなメロディや印象的なギターリフ、ビーチ・ボーイズの美しいハーモニーや独創的なレコーディング・テクニック…。
それに加えて、現代のパワーポップやガレージロックなどの要素が見事に組み込まれています。どれほど音楽の引き出しがあるんだろう…音楽に愛されたポップ・デュオの傑作アルバム降臨です。

■個人的なおススメ

それでは、ザ・レモン・ツイッグスの新譜「ア・ドリーム・イズ・オール・ウィ・ノウ」から、個人的なおススメを紹介しましょう。

まずは1曲め、「My Golden Years」
これぞ、マージー・ビーチ。ビートルズとビーチ・ボーイズが一緒に曲をつくったらこんな楽曲になるだろう…そんな夢のようなポップソングです。
往年のポップファンが歓喜すること間違いなし。そうじゃなくても、ラジオでこんな曲が流れていたら、つい耳を傾けてしまうんじゃないかな。
20代そこそこでこんなゴールデンポップをつくっちゃうなんてそのポテンシャルは底知れません。MVもビートルズ愛に満ちあふれています。

続いて2曲め、「They Don’t Know How To Fall In Place」
これまた懐かしさ満載のポップナンバー。音のつくりもハーモニーの構成も、まるで60年代か70年代の楽曲のカバーのよう…。
前曲「My Golden Years」もそうだったんですが、なんといっても曲が明るい。これは前作と明らかに異なるもの。なにか吹っ切れたのかな…。
MVもパロディ風で今のバンド状態の良さが伝わってきます。ちなみに、本作でリードボーカルをとっているのはブライアン、前曲はマイケルです。

そして4曲め、「A Dream Is All I Know」
これまでおススメした2曲と異なり、少しメロウでクセのあるナンバー。メロディもサウンドも一風変わっています。
ただ、所々に美しいハーモニーやビートルズ風のギターリフが組み込まれていて、つい聴き入ってしまいます。
トッド・ラングレンなんかとも相通じるサウンド。実際に彼ら、トッドともコラボしたりしています。類は友を呼ぶ…ですかね。

いやぁ、おそるべき音楽兄弟です。そのポテンシャルたるや、底知れぬものがあります。
これからどれだけ珠玉のポップソングを生み出してくれるか、楽しみで仕方ありません。心配なのは兄弟喧嘩…。お願いだから仲良く、ずっと一緒にやってね。

今日の夢中は、ザ・レモン・ツイッグスの新譜「ア・ドリーム・イズ・オール・ウィ・ノウ」をとり上げました。
ありがとう、ザ・レモン・ツイッグス! ありがとう、「ア・ドリーム・イズ・オール・ウィ・ノウ」!

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