こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、怒れるおじさんロッカー、エルヴィス・コステロの新譜「ルック・ナウ」を紹介します。
■エルヴィス・コステロ
エルヴィス・コステロ。
イングランドのミュージシャンです。
1977年、シングル「レス・ザン・ゼロ」でデビュー。
同年に1stアルバム「マイ・エイム・イズ・トゥルー」をリリース。名曲「アリソン」で注目を浴びるようになります。
デビュー当時は、パンク調の曲を演って尖がっていたので、「怒れる若者」なんて言われていました。
そんなコステロも、年代を重ねていくと、持ち前の卓越した音楽センスがあふれ出します。
ロックからカントリー、ジャズやソウル、さらにはクラシックまで、多種多様な音楽を自らに取り込んでいきます。
もともと歌唱力もあるから、何をやらせても上手い。音楽の魔術師と言われる所以かもしれません。
1989年には、その才能がポール・マッカートニーに認められ、彼と共作を行います。
その共作曲は、ポールのアルバム「フラワーズ・イン・ザ・ダート」、そしてコステロはアルバム「スパイク」で聴くことができます。
シングル「ヴェロニカ」は、共作曲の一つ。スマッシュヒットを挙げました。
■ルック・ナウ
そんなコステロですが、今年に入ってショッキングなニュースが入ってきました。
2018年7月に、がんの摘出手術を行ったことを明らかにしたのです。そのために、その後の欧州ツアーをキャンセルしました。
ファンとしては、コステロの体調回復を願うばかりですが、そんな折、ちょっと嬉しい新譜が届きました。
それが今日紹介する「ルック・ナウ」です。
エルヴィス・コステロ&ジ・インポスターズ名義としては10年ぶり。コステロとしても5年ぶりの新作となります。
コステロ自身がこのアルバム発表に寄せて、「できるかぎり早くカムバックして、新しい曲や皆のお気に入りの楽曲を披露したい」とコメントしています。
胸アツです…。ほんと、元気にカムバックしてほしい。
それまで「ルック・ナウ」を聴いて待ってるからね!
■個人的なおススメ
そんなエルヴェス・コステロの新譜「ルック・ナウ」から、恒例の個人的なおススメです。
まずは1曲目「アンダー・ライム」(原題:Under Lime)。
ファンの心配を他所に、昔ながらのコステロ節を聴かせるオープニング・ナンバー。
ビートも歌い方も、「怒れる若者」の時代を思い起こします。怒れるおじさんロッカー健在!
続いて3曲目「バーント・シュガー・イズ・ソー・ビター」(原題:Burnt Sugar Is So Bitter)。
こちらはホーンや女性コーラスを取り入れた大人なナンバー。キャロル・キングとの共作です。
そのまま訳すと「焦げた砂糖は苦い」。甘い恋も熱くなりすぎると苦くなるということでしょうか…。
そして5曲目「アンウォンテッド・ナンバー」(原題:Unwanted Number)。
これまたコステロ節がさく裂。歌えるサビは、彼のメロディ・センスのたまもの。
ソウル風味のパンク・ロックというのかな…。この辺りも音楽の魔術師コステロの面目躍如ですね。
いやぁ、やっぱりコステロの歌いいわ。コステロの声って、唯一無比の魅力があります。
ほんと早く元気になってほしい。切に願う次第です。
ちなみに、「エルヴィス・コステロ&ジ・インポスターズ名義としては10年振り」と言いましたが、10年前のアルバムのタイトルは「百福」(Momofuku)でした。
百福(Momofuku)
これは、カップヌードルの発明者・安藤百福への敬意から名付けたもの。
いまちょうど、NHK朝ドラ「まんぷく」が彼と彼を支えた妻をモデルに放映中。コステロ、日本ツウだな…。
ありがとう、エルヴィス・コステロ! 早く良くなって!