GLIM SPANKY「Into The Time Hole」!平凡な特別を抱きしめていたいよ…

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、GLIM SPANKY「Into The Time Hole」!平凡な特別を抱きしめていたいよ…です。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。

■Into The Time Hole

フジロック2022で最高のライブ・パフォーマンスを披露した「GLIM SPANKY」
彼らのステージの最中に雨が上がって、虹が出るという素敵な奇跡まで起きました。

そのステージでも近々新譜が出ることが紹介され、新曲も披露されていましたが、そのニューアルバムがついにリリースされました。
それが、GLIM SPANKYの約2年ぶりとなる6thアルバム「Into The Time Hole」です。


Into The Time Hole

これまでも、Jロックの範疇を超えた、スケールの大きいロックやルーツミュージックを鳴らしてきた彼ら。
本作では、GLIM SPANKYの代名詞であるロックミュージックを様々な角度から表現することに挑戦。打ち込みサウンドも自らに取り込み、さらに音楽の幅を広げました。

コロナ禍でツアーは中止、バンド演奏もままならないなかで、メンバーの2人(松尾と亀本)はオンラインで楽曲づくりに励みます。
打ち込みも駆使しながら「家の中だけで完結できる音楽」に、苦しい中でも希望を見出しました。


Walking On Fire

届けられた新譜は、ハードな曲もあればポップでキャッチーな曲もある。バンドサウンドもあれば打ち込みサウンドもある。
松尾はインタビューで「いろいろ実験しながら音楽を作っている」と語っています。ピュアに音楽づくりを楽しんだみたいですね。

そんな新しいGLIM SPANKYサウンドを詰め込んだアルバムに名付けられたタイトルは「Into The Time Hole」
音楽のタイムホールの中にいるような、時間が止まった感覚に陥るくらい夢中にさせるというメッセージが込められています。

■個人的なおススメ

それでは、GLIM SPANKYの新譜「Into The Time Hole」を聴いて、音楽のタイムホールに入りこみましょう。
多彩な楽曲、全11曲の中から、個人的なおススメです。

まずは3曲め、「シグナルはいらない」
アルバムのリードシングル。GLIM SPANKYらしいハードなギターロックナンバーです。
フジロック2022でも演りました。これ、歌詞も結構挑戦的なんですよね。今の時代に突き刺すナイフのような…。
その歌詞に呼応するようなハードなギターも心地いい。これからライブで定番となりそうなナンバーです。

でたらめに踊らされてる世界で 足元ばかり気にしていたんじゃ
体たらくで馬鹿だな 瞬きの度に代わる正解に
振り回されなくていいよな 誰かが放ったシグナルはいらない

続いて6曲め、「風は呼んでいる」
アコギの弾き語りから静かに始まると、エレキギターが重なり一気にサビへと盛り上がっていきます。
この辺りの流れは、もはやGLIMのオハコになった感もあります。分かっていてもハマっちゃう。
この曲も歌詞が印象的です。それを歌声に乗せる松尾レミのボーカルもまたすばらしい…。彼女のいろんな思いが言霊になって解き放たれます。

古い地図は信じない
どんな偉い人の言葉より 触れるものを信じたい
どんな栄光があった過去より 追い越してく風に憧れる

そしてアルバムのハイライトを成す9曲め、「形ないもの」
こちらもアコギの弾き語りから始まるロックバラード。歌声も演奏もアレンジもすばらしい…名曲です。
サビで入ってくるドラムやブラスなんてビートルズDNAを感じるし、最後のギターソロは弦が鳴った瞬間、鳥肌が立ちます…。
歌詞もいいんですよね…。コロナ禍でいろいろなものが失われていく中で、悲しいけど辛いけど、明日への希望を忘れないでいようっていう希望の歌

どんな明日も良い日になるさ 悲しみも抱いて歩いていけたら
どんな季節も気付けば過ぎて 尊さはやっと後でわかる
好きな場所がまた一つ壊されてくけど 忘れない あのライトが僕ら照らしていたこと

階段を登っていく 春の予感の中で 初めて歩く道を行こう
平凡な特別を抱きしめていたいよ ずっと壊されないような 形ないものを

MVは、2022年5月28日に行われた「GLIM SPANKY 野音ライブ 2022」のライブ映像。圧巻です…。
これから歌い続けられていくだろう「形ないもの」…GLIM SPANKYの明日へつなぐ名曲です。

いやぁ、すばらしいアルバムです。GLIM SPANKYの新譜「Into The Time Hole」
フジロックのステージに架かった虹は、彼らの前途を祝福していたのでしょう。これからも新しい音楽を、僕らの心を揺らす希望の歌を、創りつづけてほしいと思います。

ありがとう、GLIM SPANKY! ありがとう、「Into The Time Hole」!

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