こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、青きパワーポップをもう一度…ヴェルヴェット・クラッシュ「In the Presence of Greatness」です。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜、個人的な愛聴盤などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。
■ヴェルヴェット・クラッシュ
ヴェルヴェット・クラッシュ(Velvet Crush)。
米ロードアイランド州プロビデンス出身、1990年代前半に輝きを放ったパワーポップ・バンドです。
1989年、ポール・チャステインとリック・メンクを中心として、バンドを結成。
ティーンエイジ・ファンクラブ(TFC)の「Everything Flows」のカバーで注目を集めると、英クリエーション・レコーズと契約します。
1991年にデビュー・アルバム「In the Presence of Greatness」をリリース。
同アルバムは、マシュー・スウィートがプロデュースして、コアなパワーポップ・ファンの心を掴みました。
パワーポップ好きの多い日本でも、音楽専門誌の推しなどもあって、局地的に熱い支持を集めたことを覚えています。
かく言う館長ふゆきもハマりました。だって、TFCのカバーにマシュー・スウィートのプロデュースでしょ。ど真ん中のサウンドでした。
しかしバンドは商業的な成功を得ることはできず、続く2ndアルバム「Teenage Symphonies to God」をリリース後、活動を休止。
彼らはその後数年間、スティーブン・ダフィーのバックバンドとして活動。2枚のアルバムのレコーディングに携わりました。
そして1998年になると、チャステインとメンクの2人はヴェルヴェット・クラッシュとしての活動を再開。
アルバム「Heavy Changes」で復活を遂げると、その後も「Free Expression」(1999年)、「Soft Sounds」(2002年)などアルバムをリリースしています。
■個人的なおススメ
それでは、あの青きパワーポップをもう一度…。ヴェルヴェット・クラッシュ「In the Presence of Greatness」から個人的なおススメです。
まずは1曲め、「Window to the World」。
記念すべきヴェルヴェット・クラッシュのオープニング・ナンバー。まさに彼らの音の世界への窓(Window to the World)となるパワーポップです。
ポップなメロディと勢いよくかき鳴らされるギター。音楽への純な衝動がほとばしるような青春ギターポップ。
チャステインのハスキーなボーカルもまた、彼らの持ち味である青きパワーポップの世界観を強めています。シングルカットもされた名曲です。
続いて2曲め、「Drive Me Down」。
アコースティック・ギターのやさしい調べで始まるメロウなポップ・ナンバー。こうした曲調にもハスキーな歌声が見事にハマります。
最初から最後までゆったりしたテンポで奏でられる甘いメロディ。弾き語りのようなアコギとボーカルにすっかり聞き惚れてしまいます。
どこまでも青く、どこまでも純粋に…。青き時代を思い起こす青春アコースティック・ポップです。
そして3曲め、「Ash & Earth」。
そして再びかき鳴らされる青春ギターポップ。序盤からギターが疾走、中盤にも勢いあふれるギターソロが鳴らされます。
TFCの「Everything Flows」をカバーしたというのも納得のハードめなギター・ロック。こういうのも出来るんだよね、彼ら。
こうした曲でも光るのはメロディのポップさ。TFCファンにもマシュー・スウィート・ファンにも刺さるパワーポップ・ナンバーです。
いやぁ…久しぶりに聴きましたが、やっぱりイイですね、ヴェルヴェット・クラッシュ。
ときを忘れてすっかり引き込まれました。まさに青き時代のギターロック…90年代のパワーポップ全盛期を思い起こしました。
そんなヴェルヴェット・クラッシュですが、2004年にアルバム「Stereo Blues」をリリースしてから音沙汰がありません。
果して今も2人は活動してるのでしょうか…。こうしたバンドには、できれば細く長く活動してほしいんだけどな。いつかまた、青きパワーポップを聴けることを夢見て…。
今日の夢中は、ヴェルヴェット・クラッシュのデビュー・アルバム「In the Presence of Greatness」を取り上げました。
ありがとう、ヴェルヴェット・クラッシュ! ありがとう、「In the Presence of Greatness」!