
こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、ジョン・スクワイアのギターさく裂!ザ・シーホーセズ「Do It Yourself」です。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜、個人的な愛聴盤などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。
■ザ・シーホーセズ
今日取り上げるバンドは、ザ・シーホーセズ(The Seahorses)です。
ザ・ストーン・ローゼズ(The Stone Roses)を脱退したギタリスト、ジョン・スクワイアによって1996年、イギリスで結成されました。
メンバーは、スクワイアのほか、スチュアート・フレッチャー(ベース)、クリス・ヘルム(ボーカル)、アンディ・ワッツ(ドラム)の4人。
バンドは、1996年夏にはイングランド北部カンブリア州のコテージを借りて曲作りとリハーサルを始めました。
やがて、デヴィッド・ボウイやT・レックスのプロデュースで知られるトニー・ヴィスコンティを迎え、レコーディングを開始。
1997年4月に、デビューシングル「Love Is the Law」をリリース。同年5月に、デビューアルバム「Do It Yourself」をリリースしました。
スクワイアがストーン・ローゼズに在籍していたことから、アルバムリリース前からメディアや音楽ファンの注目を集めていたシーホーセズ。
その熱い期待を裏切らない力強いギターロックを響かせ、アルバムは全英2位、全米8位の大ヒットとなりました。
バンドはその後、ドラマー交代なども経ながらも、精力的にライブツアーを重ねていきます。
ライブで新曲を披露するなど順調な活動に見えましたが、次作のレコーディングに入ると、スクワイアとヘルムの不和が顕在化…。
スクワイアがスタジオを出て戻らず、セッションは中止に…。1999年1月、突如として解散が発表されました。
スクワイアは後に解散の理由について、「バンドは自己満足に陥っていた。初期の段階で注目されすぎたせいかもしれない。それは俺が過去にやったこと(ストーン・ローゼズ)のせいだ」と語っています。
■個人的なおすすめ
それでは、そんなザ・シーホーセズのデビューアルバムにしてラストアルバムとなった「Do It Yourself」から、個人的なおすすめを紹介します。
まずは1曲め、「I Want You to know」。
ストーン・ローゼズを脱退したジョン・スクワイアの新たな音楽キャリアのスタートを告げるオープニングナンバー。
スクワイアのギターがさまざまな重圧から解き放たれたように、自在に高らかにかき鳴らされます。
ヘルムのボーカルも粘っこくセクシー。ローゼズとは異なる魅力を魅せつけるロックナンバーです。
続いて5曲め、「Love Is the Law」。
アルバムからの1stシングル。バンドの最大のヒット曲で、全英シングルチャート初登場3位を獲得しました。
ザ・シーホーセズの魅力を存分に堪能できるロックナンバー。スクワイアのギタープレイとヘルムの粘っこいボーカルが炸裂します。
特にスクワイアのギターは、まるで70年代ロックのように、楽曲後半に長いギターソロがかき鳴らされます。ロックファンにはたまりません…。
そして7曲め、「Love Me and Leave Me」。
オアシスのリアム・ギャラガーとの共作ナンバー。当時、絶大な人気を誇っていたオアシスのギャラガー兄弟は、ストーン・ローゼズの熱烈な信奉者。
その縁もあって、バンドはオアシスとツアーを行っているほか、本曲でスクワイアとリアムの共作が実現しました。
なお、リアムのスクワイア信奉はその後も変わらず、2024年にコラボレーション・アルバムをリリースしています。
いやぁ、久しぶりに聴きましたが、最高にイカしたギターロック・アルバムです。
当時はどうしてもストーン・ローゼズと比べられて、さまざまな憶測や興味にさらされましたが、純粋にストレートなギターロックを込めたこのアルバムに、特にスクワイアのメッセージが込められているように思います。
今日の夢中は、ジョン・スクワイアのギターさく裂!ザ・シーホーセズ「Do It Yourself」でした。
ありがとう、ザ・シーホーセズ! ありがとう、アルバム「Do It Yourself」!