こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、テデスキ・トラックス・バンドの新譜「サインズ」です。
■テデスキ・トラックス・バンド
テデスキ・トラックス・バンド。
フロリダ州ジャクソンビルを拠点として活動するブルース・ロック・バンドです。
バンドの中心となるのは、スーザン・テデスキとデレク・トラックスの夫婦。
もともと二人は、別々にバンド活動をしていましたが、公私ともに意気投合して新しいバンドを結成(2010年)。
2011年にアルバム「レヴェレイター」をリリースして注目を浴びます。
今につながる玄人受けする音楽は、この頃からさく裂。グラミー賞で最優秀ブルース・アルバム賞を獲得しました。
なんと言っても彼らの魅力は、泥臭くて懐かしいブルース・サウンド。
「これが2010年代に生まれた音か⁉」と、はじめて聞いたときは驚きました。
この魅力たっぷりのブルース・ロックを支えるのが、デレク・トラックスの超絶ギター。
デレクは、オールマン・ブラザーズ・バンドのブッチ・トラックスの甥で、一時はバンドにも加入していたこともあります。
スライド・ギターの名手として名高く、ジョン・メイヤーらと並んで、「現代の三大ギタリスト」と称されています。
そんな彼らが、2013年の2ndアルバム「メイド・アップ・マインド」、2016年の3rdアルバム「レット・ミー・ゲット・バイ」に続いて、4枚目となる新譜をリリースしました。
それが、今日紹介する「サインズ」です。
これがまた、芳醇なブルース・ロック・アルバムに仕上がっているんです。
スーザンのボーカルは熟成を増して、デレクのギターは多彩で圧倒的な音を奏でています。
この2人が結婚して、バンドを組んでるって、ある意味奇跡的なことかもしれません。
■個人的なおススメ
それでは、テデスキ・トラックス・バンドの新譜「サインズ」から、個人的なおススメを紹介しましょう。
まずは1曲目、「サインズ、ハイ・タイムズ」。
オープニングを飾るナンバー、スーザンのボーカルが力強い。
ブルースにファンクを加えたようなグルーヴもすさまじい。いきなり圧巻です。
続いて7曲目、「ハードケイス」。
これまたご機嫌なナンバー。スーザンとデレクのツインボーカルにスライド・ギターが絡みつきます。
ほんと、これが2019年の音なのか…。60sからタイムスリップしてきたんじゃないの?
そして11曲目「ザ・エンディング」。
アルバムのラスト・ナンバーはしっとりとした、アコースティック・バラード。
ノリノリの音も出せれば、こうしたギター・バラードもやれる。それがこのバンドの魅力ですね。
いやいや、テデスキ・トラックス・バンドの新譜、聞けば聞くほどハマります。
決して新しい音じゃないんだけど、彼らが聴いて育ったブルース・ロックへの愛がたっぷり。
あくまで自分の好きな音楽を貫くという力強さと潔さを感じます。やられました。
ありがとう、テデスキ・トラックス・バンド! ありがとう、「サインズ」!