60年代ロックの継承者「ザ・クークス」 新曲入りベスト盤をリリース

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、イギリスのロック・バンド、「ザ・クークス」のベスト盤「ザ・ベスト・オブ…ソー・ファー」です。


ザ・ベスト・オブ・・・ソー・ファー

■ザ・クークスとは

ザ・クークスは、イギリスの4人組ロック・バンドです。

バンドの結成は2004年。イギリス南部ブライトンの音楽カレッジで出会った4人で結成されました。
当初からその実力は際立っていたようで、結成から4ヵ月後には大手レーベルのヴァージン・レコードと契約します。

ただ、契約してすぐにアルバムをリリースするのではなく、ライブを精力的にこなします
ライブを通じて自らのスタイルと楽曲を作りたかったのだとか。
その狙いが当たり、ファースト・アルバムのレコーディングを行なう頃には、数百もの曲ができあがっていました。

満を持してリリースされたのが、2006年発表のデビュー・アルバム「インサイド・イン/インサイド・アウト」です。
さすがは数百の楽曲のなかから選ばれただけあって、いま聴いても粒ぞろいの楽曲がそろっています。


Inside in Inside Out

このデビュー・アルバムは、同時期に発表されたアークティック・モンキーズのデビュー・アルバム「ホワットエヴァー・ピープル・セイ・アイ・アム、ザッツ・ホワット・アイム・ノット」にメディアの注目が集まる中、少しずつ売上げを伸ばし、最終的には全英2位を記録するヒットを挙げます。
バンドの中心人物ルークは後に、アークティック・モンキーズのおかげで、メディアの「検閲」を避けられたのが良かったと回顧しています。

バンドは、その後、2008年に発表したセカンド・アルバム「コンク」で一気にブレイク。
60年代ロックのグルーヴ感全開のクークス節で、マライア・キャリーやレオナ・ルイスらの強豪を抑えて、全英1位を獲得しました。


コンク

その後も順調に音楽活動を展開。
3年おきにアルバムをリリースし、2011年に「ジャンク・オブ・ザ・ハート」、2014年には「リッスン」をリリース。

そして2017年、キャリアを総括するベスト盤「ベスト・オブ…ソー・ファー」をリリースしました。

■ザ・クークスの魅力

ザ・クークスの魅力。
それはやはり、60年代の音楽の香りが色濃く刻まれた、ストレートなロックンロールでしょう。

ちなみに、バンド名は、デヴィッド・ボウィの4thアルバム「ハンキー・ドリー」の収録曲「クークス」に由来しています。
バンドが好きなアーティストとして、ローリング・ストーンズ、ボブ・ディラン、ポリス、デヴィッド・ボウィを挙げている通り、60年代ロックあるいはフォークの影響が色濃く感じるサウンドです。

その魅力をさらに高めるのが、ソングライターであり、ボーカルも務めるバンドの中心人物、ルーク・プリチャード
少し鼻にかかったハスキーな歌声は天性のものです。
ときに力強く、ときに甘く、ファルセット・ボイスも使いながら、楽曲を色鮮やかなものとします。
見た目もイケメンなので女子受けもいいです。実際に女優や歌手との色恋沙汰も話題となったりしています。


(ルーク・プリチャード/Wikipediaより)

個人的に、彼らを聴くきっかけとなったのは、2008年のサマーソニックに来日した彼らのライブを見てから
ちょうどセカンド・アルバム「コンク」を発表して、ノリにノッテいる時期でした。
サマーソニックという大イベントのなかの、当時はデビュー間もない若手バンドですから、まだ陽の明るい時間帯に登場しました。

このライブが良かった。千葉マリンスタジアムのステージ。
普段着の冴えない若者(失礼)が出てきたかと思うと、ギターをかき鳴らした途端、会場の空気が変わりました
ルークのボーカルに、ソリッドなギターとドラムの音。飾り気不要のストレートなロックンロールに痺れました。

■アルバムのオススメ

今回紹介する「ベスト・オブ…ソー・ファー」は、そんなザ・クークスのこれまでのキャリアを総括するベスト・アルバムです。
「ナイーヴ」や「ハッピー」などのヒット曲に新曲2曲が加わり、全18曲。
通常盤のほか、デモ・テイクを収録したデラックス盤も発売されています。

どれも聴きごたえがあるのですが、個人的にオススメなのは次の曲です。

一押しは2曲め「オールウェイズ」
2008年のサマーソニックの初っ端に演奏した曲です。
力強いストレートなロックにキラー・メロディ。サビの”トゥットゥルー”はライブで大合唱必至です。

次いで1曲め「ナイーヴ」
1stアルバム収録の代表曲。フォーク調の導入部から、ギターとドラムとコーラスが重なる壮大な終盤へ、否が応にも気持ちが高まります。
さすがは数百曲のなかから選ばれた曲です。

そして、新曲「BE WHO YOU ARE」
ルークがコメントしていますが、「初期のクークスらしいサウンド」。
「オールウェイズ」を彷彿させる”タッタタッタタラララー”の口ずさみやすいメロディは健在。
途中で転調してちょっぴりサイケデリックな世界を垣間見れるのは、さすがは60年代フォロワー。

他にも素敵な曲がいっぱいですので、興味のある方は聴いてみてください。

なお、「キャリアを総括」というと、今後の活動が不安になりますが、ルークいわく「世界でも最高の仕事だし、すぐにはやめるつもりはないよ」とのこと。
すでに大規模なUKツアーも決まっています。安心、安心。
また日本にも来ないかなぁ…と、個人的に思いが募るベスト盤でした。

ありがとう、ザ・クークス!ぜひ来日してほしい!

ブログランキングに参加しています!

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事