こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、英ロックバンド、ライド(RIDE)の来日ライブ・レポートです。
■ライド
英ロックバンド、ライド(RIDE)。
以前、当「夢中図書館 音楽館」でもとり上げたことがあります。
90年代の英音楽シーンを、轟音ギターをかき鳴らして、大いに盛り上げたバンドです。
デビュー曲「Chelsea Girl」、それに続く「Like a Daydream」で、英ロック界の寵児となりました。
轟音ツインギターと、それと対照的な優しい歌声。
マーク・ガードナーとアンディ・ベル、2人のツインギターとツインボーカルがこのバンドの魅力です。
しかしながら、バンドの急速な人気とともに、この2人の軋轢が次第に表面化してきます。
結束を失ったバンドは、1996年の4thアルバム「タランチュラ」をもって解散。一度はシーンから去りました。
解散後、メンバーはそれぞれソロ活動等にまい進、アンディはオアシスのベーシストとして活躍していましたが、長い時の流れがバンドのわだかまりを解消していったのでしょう。
解散から20年を迎えようとする2014年、再結成が発表。ついに2017年、待望のアルバム「ウェザー・ダイアリーズ」がリリースされました。
ウェザー・ダイアリーズ
ツインギターとツインボーカルの魅力はそのままに、轟音ギターは封印。
幻想的な弦の響きと優しいメロディを重ねて、轟音ライドから熟成ライドへの進化を予感させました。
■ライブ
そんな新生ライドの待望の来日ライブが実現しました。ときは2018年2月19日。場所は東京ドームシティホール。
果たして、進化したライドはどんなライブを見せてくれるのか。期待半分、不安半分…。
前座の日本人バンドの、若かりしライドを思い起こすような轟音ライブを堪能した後、ときは20時を過ぎていました。
照明が消えると、やってきました、ライド!
1曲めはニューアルバムから「Lennoy Point」。最初からマークとアンディのツインボーカルです。
仲直りしたんだね、マーク、アンディ。いきなり胸アツです。
続いて、同じくニューアルバムから「Charm Assault」。
力強いドラムとギターのアンサンブル。若かりしライドを思い起こすエネルギッシュなロックです。
「次はニューEPからの曲を演るよ」(ふゆき訳)とMCがあって演奏したのが「Pulsar」。
この曲が、いまのライドのやりたい音なんだろうな。轟音ライドと熟成ライドの結節点のような曲です。
Pulsar(Official Audio)
そして8曲め、ここできたか「Like a Daydream」。
轟音ギターが会場に鳴り響きます。マークもアンディも楽しそう。もちろん会場もすさまじい盛り上がりです。
やっぱり会場は昔ながらのファンが多いのでしょうね。轟音ライド時代の曲に好リアクション。
「Dreams Burn Down」、「Vapour Trail」などデビューアルバムからのセレクトに歓喜の声が。
Vapour Trail(MV)
そしてラストは、デビュー曲の「Chelsea Girl」。
もう轟音ギターというより、疾走する幻奏ギター。熟成ライドの新しい「Chelsea Girl」に進化していました。
いやいや、ライドは見事に進化していました。轟音ライドの曲までも進化させて、新しいライドの音をつくり上げています。
熟成ライド、これからの活躍がますます楽しみになりました。…ただ、あのマークがお坊さんヘッドになっていたのは進化なのか老化なのか…。
ありがとう、ライド! 祝・再結成!
■セットリスト(2018/02/19)
2018/02/19 RIDE セットリスト @東京ドームシティホール
1.Lannoy Point
2.Charm Assault
3.Seagull
4.Weather Diaries
5.Taste
6.Pulsar
7.Catch You Dreaming
8.Like a Daydream
9.Dreams Burn Down
10.Cali
11.Time of Her Time
12.Lateral Alice
13.All I Want
14.OX4
15.Vapour Trail
16.Drive Blind
Encore:
17.White Sands
18.Leave Them All Behind
19.Polar Bear
20.Chelsea Girl