こんにちは。夢中図書館へようこそ！
館長のふゆきです。
今日の夢中は、プライマル・スクリームの時代を象徴する名盤「スクリーマデリカ」をとり上げます。
■今日は何の日
いつも愛用しているタワレコ手帳。
1日1頁、その日に起きた出来事やミュージシャンの誕生日などが記載されています。
8月12日の頁には、こんな出来事が記載されていました。
【出来事】プライマル・スクリーム、SONICMANIAでアルバム「スクリーマデリカ」の完全再現ライブを実施（2011）
当時話題になったので、なんとなく覚えてます。残念ながらライブには行けませんでしたが。
プライマル・スクリームが一気にロック・シーンのトップにのし上がったアルバム「スクリーマデリカ」。
リリースは1991年。だから、この完全再現ライブは20周年の節目に行われたんですね。
そして、2021年は記念すべき発売30周年のメモリアル・イヤー。
…ということで、今日の夢中図書館は、プライマル・スクリームの大ヒットアルバム「スクリーマデリカ」をとり上げましょう。
■スクリーマデリカ
プライマル・スクリームは、英スコットランド出身のロック・バンドです。
バンドは数枚のシングルをリリースした後、1stアルバム「ソニック・フラワー・グルーヴ」（1987年）で音楽シーンに登場します。
はじめは、バーズやローリング・ストーンズなど60sロックのテイストを取り込んだギター・ポップ・バンドでした。
そのスタイルを大きく変えて、ファンも音楽シーンをも驚かせたのが、1991年にリリースされた「スクリーマデリカ」でした。
このアルバムで、彼らはアシッド・ハウスやダンス・ミュージックに接近。
ストーンズ流の南部ミュージックと組み合わせることで、エクスタシーあふれる「スクリーマデリカ」ロックをつくり上げたのです。
この大胆な路線変更は、ファンや評論家の間で賛否両論でした。
ただ、その後のプライマル・スクリームの躍進を見れば、このアルバムがバンドを大きく成長させる契機となったのは間違いありません。
バンドはその後も、アルバム毎に音楽スタイルやジャンルを自在に変化させて、ファンらを驚かせます。
その音楽の多様性や時代に合わせた柔軟性が彼らのポテンシャルであり魅力なのでしょう。
バンドは、音楽フェスティバルのトリを務めるほどのビッグ・バンドに成長。
時代を象徴するロック・バンドとなりました。そのきっかけをつくったのが、このアルバム「スクリーマデリカ」です。
■個人的なおススメ
それでは、プライマル・スクリームの名盤「スクリーマデリカ」から、個人的なおススメです。
まずは、7曲め「ローデッド」（原題：Loaded）。
プライマル・スクリームの大胆な転換が示されたシングル・ナンバー。
以前の楽曲「アイム・ルージング・モア・ザン・アイル・エヴァー・ハヴ」のリミックスなんですが、打ち込み音やホーン・セクションの採用によって、まるで別の曲に生まれ変わっています。
冒頭にサンプリングされているのは、映画「ワイルド・エンジェル」のピーター・フォンダの台詞。これらアイデアを含めぶっ飛んでいます。バンドも時代も変えたナンバーです。
続いて、6曲め「カム・トゥゲザー」（原題：Come Together）。
「ローデッド」に続くシングルとしてリリース。これによって、ファンらはスクリーマデリカの世界を知ることとなりました。
エレクトロニカと南部ロック・ミュージックの融合。ドラッグの影響も色濃く感じられる、当時UKを席巻していたレイブ・カルチャーと結びついたダンス・チューンです。
そして、1曲め「ムーヴィン・オン・アップ」（原題：Movin’ On Up）。
「ローデッド」などの先行シングルでどっぷりエレクトロニカの世界にハマったファンを驚かせた、アルバムのオープニング・ナンバー。
だって、いきなりイントロがアコギですから…。でも、その後はさすがはボビー・ギレスピー。R&B風のコーラスやスライド・ギターが絡み合って、南部風のロックに仕上がっています。バンドの懐の深さを見せつけたナンバーです。
やっぱり何度聴いてもいいですね、「スクリーマデリカ」。
90年代初頭の時代の雰囲気がぜんぶ詰まっているような名盤です。
2021年は、その名盤「スクリーマデリカ」が発売されて30周年。
メモリアル・イヤーということで、再び完全再現ライブをやってくれないかしら…。そんな期待も高まる名盤再聴でした。
ありがとう、プライマル・スクリーム！ ありがとう、スクリーマデリカ！
