こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、シェリル・クロウの歴史的デュエット・アルバム「スレッズ」です。
■シェリル・クロウ
アメリカ音楽界の大御所、シェリル・クロウ。
前作「ビー・マイセルフ」から約2年振りとなる新作がリリースされました。
それがこちら、「スレッズ」(原題:Threads)です。
彼女がインタビューで「最後のアルバムになるかもしれない」と語るアルバム。
それは、音楽界を代表するビッグスターたちとのデュエット・アルバムでした。
参加しているミュージシャンがものすごい…。
エリック・クラプトン、キース・リチャーズ、スティング、ニール・ヤング、スティーヴィー・ニックス、ボニー・レイット、ジョニー・キャッシュ、ウィリー・ネルソン、ジョー・ウォルシュ、エミルー・ハリス、ジェイムス・テイラー、ヴィンス・ギルなど。
彼女の音楽に影響を与えたひと、彼女が青春時代に聴いていたひと、彼女のアイドルやフォロワー、尊敬するひと…。
まさに「Threads(縫い糸)」の名のとおり、こうしたミュージシャンたちとの共演が、珠玉の音楽を紡ぎだしました。
もともと、マイケル・ジャクソンらのバッキング・ヴォーカルでキャリアをスタートした彼女。
これまでも数々のビッグネームとコラボレーションしてきました。
その魅力はなんといっても、彼女の歌声です。
どこまでも美しく、どこまでも深く。どんな音楽にも自然に調和できるフレキシビリティー。
今回は、その彼女の魅力がたっぷり詰まったデュエット・アルバム。
これまでのキャリアの集大成と呼ぶにふさわしい傑作アルバムです。
■個人的なおススメ
それでは、シェリル・クロウのアルバム「スレッズ」から、恒例の個人的なおススメです。
まずは1曲め「プルーヴ・ユー・ロング」(原題:Prove You Wrong)。
この曲で共演するのは、シェリルのアイドル、ステーヴィー・ニックス。
心なしか、シェリルの歌い方もスティーヴィー風。フレキシビリティー高いよなぁ…。
このデュエット・アルバムの企画を考えたとき、最初に頭に浮かんだのがスティーヴィーだったのだとか。
続いて2曲め「ライヴ・ワイヤー」(原題:Live Wire)。
共演するのは、大御所ボニー・レイットとR&Bシンガー、メイヴィス・ステイプルズ。
こちらは、1曲めと異なり、コラボレーター(メイヴィス)と歌声も歌い方も対照的です。
シェリルの美しい歌声とメイヴィス・ステイプルズの力強いしゃがれ声。これが合わさって生まれるケミストリー…。
曲の最後に3人の笑い声が入っていて、本当に楽しかったんだろうなってほのぼのします。
そして7曲め「クロス・クリーク・ロード」(原題:Cross Creek Road)。
この曲で共演するのは、ルーカス・ネルソン(ウィリー・ネルソンの息子)とニール・ヤング。
聴いてみると確かに、ニール・ヤングっぽい。コーラスのニールの歌声はもうファンにはたまりません。ニールがソロでカバーしてもいいんじゃないかという出来。
そうかぁ、シェリルはニール・ヤングのファンだったのか。言われてみて納得のコラボ曲です。
これ、彼女の最高傑作なんじゃないかしら。
最期のアルバムなんて言わないでほしい。そんな珠玉のコラボ集でした。
ありがとう、シェリル・クロウ! ありがとう、スレッズ!