ナダ・サーフ「Moon Mirror」!今も変わらぬグッド・メロディ、グッド・ハーモニー

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、ナダ・サーフ「Moon Mirror」!今も変わらぬグッド・メロディ、グッド・ハーモニーです。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜、個人的な愛聴盤などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。

■ナダ・サーフ

ナダ・サーフ(Nada Surf)。
米ニューヨークで結成されたオルタナティブ・ロックバンドです。

バンドが結成されたのは1992年
マシュー・カーズ(ボーカル&ギター)、ダニエル・ロルカ(ベース)、アイラ・エリオット(ドラム)を中心に、息の長い活動を続けるバンドです。

彼らの音楽の特徴は、甘いメロディとギター・ロックの濃密なコラボレーション。
ジャンルとしては、パワーポップに分類されるのでしょう。かつて館長ふゆきは、その甘酸っぱいサウンドから「青春パワーポップ」なんて呼びました。

そんな「青春パワーポップ」バンドも、なんと結成30年を越えました…。メンバーはもう50代後半、立派な中年おやじです。
すでに円熟の域に達した彼らですが、4年ぶりに届けられた新譜は、おどろくほどピュアで若々しいロック・サウンドの宝庫でした。

そのアルバムが、今日紹介する2024年9月リリースの新譜「Moon Mirror」です。
ナダ・サーフの10枚目のスタジオアルバム。前作「Never Not Together」(2020年)からは4年ぶりのリリースとなります。


Moon Mirror

前作をレビューしたときもそうだったんですが、彼らの変らなさっぷりは脅威です。
変わらないどころか、ますます持ち味の青春サウンドに磨きがかかった感じ。グッド・メロディとグッド・ハーモニー…マシューのボーカルも青年のように清涼感を失っていません。

リリース元は新たに移籍したNew West Records。レコーディングはウェールズのロックフィールド・スタジオで行われたそうです。
こんなバンドがずっと活躍できるようなロック・シーンであってほしいな…。そんな思いをこめて、今日はナダ・サーフの新譜「Moon Mirror」を取り上げます。

■個人的なおススメ

それでは、ナダ・サーフの新譜「Moon Mirror」から、個人的なおススメです。

まずは1曲め、「Second Skin」
イントロからして若々しい…。90年代ネオアコのようなポップで軽快な曲でアルバムは幕を開けます。
10代のポップバンドが歌ってもおかしくないグッド・メロディとグッド・ハーモニー。マシューの声も驚くほど若々しい。
あなたは本当に50代後半のおじさんですか?シングルカットもされている青春パワーポップ・ナンバーです。

続いて2曲め、「In Front of Me Now」
アルバムからの1stシングル。キーボードが印象的に使われているドリーミーなポップ・ナンバー
1曲めから続けざまに注ぎ込まれるグッド・メロディ&グッド・ハーモニー…。彼ら、年をとるほどにポップさに磨きがかかってるみたい。
やはりマシューの若々しい声に引き込まれます。どこまでもいつまでも、エバーグリーンな青年ボイスでいてください。

そして7曲め、「New Propeller」
アルバム中盤のハイライト。やさしく美しいバラード・ナンバー
AI化やデジタル社会を風刺しているのでしょうか。ファルセット・ボイスで歌われるサビのフェーズが心に刺さります。

"don't be afraid you won't be replaced / don't be afraid you won't be erased"
(心配しないで、あなたに代りはいないから。心配しないで、あなたは無くならないから。)

こんな歌までつくり出すなんて、反則だよ…。MVに込められたメッセージも深いものがあります。名曲です。


今も変わらぬグッド・メロディ、グッド・ハーモニー。今日の夢中は、ナダ・サーフの新譜「Moon Mirror」をとり上げました。
このポップサウンドは日本人受けすること間違いなしだから、ぜひ沢山のひとに聴いてほしい。そして、できたら来日公演をやってほしい…。そんな風に気持ち昂ぶる名作でした。

ありがとう、ナダ・サーフ! ありがとう、「Moon Mirror」!

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