
こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、これぞ僕らが待っていたグッドメロディ。Bory「Never Turns To Night」に息づく90sギターポップの遺伝子です。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜、個人的な愛聴盤などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。

■Bory「Never Turns To Night」
今回紹介するのは、米オレゴン州ポートランドを拠点に活動するシンガーソングライター。
ブレンデン・ラミレス(Brenden Ramirez)によるソロプロジェクト「Bory」(ボリー)です。
日本では馴染みのない彼ですが、その音楽的なルーツは、ティーンエイジ・ファンクラブやガイデッド・バイ・ヴォイシズなど、90年代パワーポップにあります。
さらに、エリオット・スミスのような美しいアコースティックの叙情詩も奏でるものだから、きっと日本のパワーポップ・ファンにもウケること間違いありません。
2023年のデビューアルバム「Who's a Good Boy」が、インディー通のリスナーらから大絶賛されたBory。
そんな彼が待望の2ndアルバムをリリースしました。それが今日とり上げるアルバム「Never Turns To Night」です。
タイトルを直訳すると、「決して夜にはならない」。この言葉が、本作の全てを物語っているように思えます。
アルバム全体を包み込んでいるのは、どこか懐かしい、温かみのあるローファイなインディーポップ。きらめくギターのアルペジオと、優しく語りかけるようなブレンデンのボーカルが絶妙に溶け合っています。
特筆すべきは、今作の制作背景です。なんとブレンデンは、ほぼすべての楽器の演奏とボーカルを一人で手がけました。
まるでデジタル全盛の時代に逆行するようなアナログな制作スタイル。ただ、それが彼の持ち味にぴったり合致して、プライベートな温もりがあるサウンドに仕上がっています。
■個人的なおススメ
それでは、そんなBoryのアルバム「Never Turns To Night」から、個人的なおススメです。
まずは1曲目、「We'll Burn That Bridge When We Get To It」。
アルバムの幕開けを飾る、まるでエリオット・スミスの楽曲のような、甘酸っぱいアコースティック・サウンド。
タイトルは英語のことわざをもじったもの。その意味は、「そのときが来たら、いっそ後戻りできないように橋を燃やしてしまおう(出たとこ勝負で行こう!)」といったところ。そんなユニークな歌詞に極上のメロディが重なり合います。
途中から2本のエレキギターが入ってきてハーモニーを奏でるところも聴きどころ。キャッチーなパワーポップに心を掴まれること間違いなしです。
続いて2曲目、「Living Proof」。
前曲の軽快なテンポから一転、こちらは少し泥臭さもある、骨太でエモーショナルなインディー・ロック。
ザラザラとしたギターの歪みが心地いい…。90年代オルタナティブ・ロックの香りを放つサウンドに、ブレンデンの切ない歌声が不思議に溶け込みます。
ティーンエイジ・ファンクラブの楽曲と言われたら信じちゃうかも。そんな懐かしさも包含する、エモいパワーポップ・ナンバーです。
そして4曲目、「By The Lake」。
そのタイトル名どおり、まるで静かな湖畔で、そよ風に吹かれているかのようなアコースティック・ポップ。
3分少々の短い楽曲ながら、流れるような美しいコード進行とときめくようなサウンド構成に、どっぷり引き込まれます。
日常に疲れたり傷ついたときに聴いたら、心が元気になるようなポップナンバー。Boryの魅力を存分に楽しめる小さな名曲です。
これぞ、僕らが待っていたグッド・ミュージック、グッド・メロディ。90年代ギターポップ・ファンにはたまらないアルバムです。
決して派手でもなく、時代の流行を走っているものでもないですが、このアルバムはエヴァーグリーンな優しさと瑞々しさに満ちています。Bory「Never Turns To Night」、おススメです。
今日の夢中は、これぞ僕らが待っていたグッドメロディ。Bory「Never Turns To Night」に息づく90sギターポップの遺伝子でした。
ありがとう、Bory! ありがとう、アルバム「Never Turns To Night」!










