こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、ソニック・ユース女子爆誕!ホースガール「Versions of Modern Performance」です。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。
■ホースガール
米シカゴから、注目の新人バンドがデビューしました。
その名も「ホースガール」(Horsegirl)。
メンバーは、ペネロペ・ローウェンスタイン(ギター/ヴォーカル)、ノラ・チェン(ギター/ヴォーカル)、ジジ・リース(ドラム)という3人組。
大学1年生のジジとノラ、高校3年生のペネロペが、シカゴの青少年芸術プログラムで奇跡の出会いを果たします。
彼女たちの共通点は、ソニック・ユースが好きだったこと…。
クールですね…。なかなか同年代とは音楽的な趣味が合わない中で、同じ音楽の嗜好を持つ3人はすぐに親友になります。
バンド「ホースガール」(Horsegirl)を結成すると、2019年に初のシングル「Forecast」を自主制作でリリース。
翌2020年にEP「Ballroom Dance Scene」をリリースすると、これが名門マタドール・レコードの目にとまり契約を果たしました。
マタドールは、ソニック・ユースのアルバムも出しているレーベル。彼女たちも嬉しかっただろうなぁ…。
そう…彼女たちの音楽の特徴は、ソニック・ユースをはじめとした90年代オルタナ・ロックやシューゲイザーのDNAを色濃く受け継ぐサウンド。
そして待ちに待ったフルアルバムがリリースされました。
それが今日紹介する、ホースガールのデビューアルバム「Versions of Modern Performance」(2022年)です。
Versions of Modern Performance
ソニック・ユースやダイナソーJrを手がけてきたジョン・アグネロを迎え、スティーヴ・アルビニのスタジオでレコーディングを敢行。
90年代オルタナ・ロックが今に降臨したかのようなアルバムをつくり上げました。
今の時代、こんなクールなオルタナ・ロックを聴けるとは思わなかった…。
往年のオルタナ・ファンが歓喜すること間違いなし。今日は、このアルバムの楽曲を聴いて、90年代へレイドバックしましょう。
■個人的なおススメ
それでは、ホースガールのデビューアルバム「Versions of Modern Performance」から、個人的なおススメです。
まずは1曲め、「Anti-glory」。
これはぶっ飛んだ…。今どきこんな音楽をやる若者がいたのか。
ギターの歪みも、クールなベースも、ひねくれたメロディも…。まさに、ソニック・ユース・チルドレン。
彼女たちの演奏する姿もクールです。みんな、ソニック・ユースのキム姉みたい。MVもぜひ観てみてください。
続いて9曲め、「World of Pots and Pans」。
このギター、この轟音、このメロディ…。これまた、90年代オルタナ・ファン歓喜のロック・ナンバーです。
ジョン・アネグロの力も大きいんだろうな…。90年代音楽シーンに漂っていた空気まで再現されています。
この曲のMV(Official Lylic Video)もクール。彼女たちは曲作りだけでなく、ビジュアルアートまで共同で手掛けているそうです。独特の世界観を持ってるなぁ…。
そして12曲め、「Billy」。
アルバムに先がけてリリースされたシングル。もう、この曲は何も言うことなしでしょう…。
轟音ツインギターに、地を這うようなベース、あえて感情を押し殺したボーカル…。
ソニック・ユースかライドか…。後半にかけて、ギターが正気を失ったようにかき鳴らされていくのがたまりません。
こりゃ、ものすごいバンドが2020年代に爆誕しました…。
オルタナ・ロック・チルドレン、ソニック・ユース女子、その名は「ホースガール」(Horsegirl)。
90年代ロック・ファンの皆さん、彼女たちのデビューアルバム「Versions of Modern Performance」を聴いて、オルタナ・ロック復活を祝いましょう!
ありがとう、ホースガール! ありがとう、「Versions of Modern Performance」!