逆境から這い上がる大天使…GLIM SPANKYが掴んだ進化のロックサウンド。新譜「Éclore」(エクロール)

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、逆境から這い上がる大天使…GLIM SPANKYが掴んだ進化のロックサウンド。新譜「Éclore」(エクロール)です。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜、個人的な愛聴盤などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。

■GLIM SPANKY「Éclore」

これ、GLIM SPANKYがまた新たな扉を開けたんじゃないか…。
アルバムの冒頭、1曲目の「第六感」が流れ始めた途端、そんな予感(第六感?)に身体がふるえました。

通算8枚目となるフルアルバムのタイトルは「Éclore」(エクロール)
フランス語で「孵化する」「羽化する」「花が開く」といった意味を持つこの言葉通り、本作にはこれまで以上に瑞々しく、生命力に溢れたエネルギーが満ちています。


「Éclore」(通常版)

2024年にメジャーデビュー10周年を迎え、ベストアルバムの制作やツアー、他アーティストへの楽曲提供など、幅広く活動してきたGLIM SPANKY。
そんな一つの節目を越えて初となる本作は、守りに入るどころか、新たなGLIM SPANKYへ「孵化」するようなアルバムとなりました。

GLIM SPANKY(グリム・スパンキー)は、ヴォーカル&ギターの松尾レミさんと、ギターの亀本寛貴さんによるロックユニットです。
彼らの最大の特徴は、60〜70年代のクラシック・ロックをルーツに持ちながら、それを単なる懐古趣味に留めず「今の時代の音」として鳴らしていること。


Éclore(初回限定版/Blu-ray付)

松尾さんの唯一無二のハスキーボイスは、一度聴けば忘れられない圧倒的な説得力を持ち、亀本さんのギターは、ときに激しく、ときに優しく物語を紡ぎます。
デビュー10周年を超え確固たる地位を築いた2人が、本作ではセルフプロデュースの純度をさらに高め、自分たちのやりたい表現を妥協なく突き詰めています。

制作の背景には、松尾さんが体調を崩して休養していた時期の経験が色濃く反映されているそうです。
タイトル「Éclore」に現れているとおり、「もう一度這い上がる」「新しく生まれ変わる」という切実な願いが、アルバム全体の背骨となっています。

■個人的なおススメ

それでは、そんなGLIM SPANKYの通算8枚目となる新譜「Éclore」(エクロール)から、個人的なおススメです。

まずは2曲目、「大天使」
重厚なギターが迫りくる「第六感」に続く、最高にロックでキャッチーなナンバー。「蘇る私は大天使」というフレーズに、思わずニヤリとしてしまいます。
「こんな地獄だって愛したい」「型破りのロマンは大正義」など、逆境に負けるなという力強いメッセージが、軽快でポップなロックチューンに乗せて歌われます。
重いテーマをあえて軽やかに、ユーモアを交えて表現するあたりに、彼らの表現者としての余裕と深みを感じます。落ち込んでいる時に聴けば、背中をポンと叩いてくれるような一曲です。

続いて6曲目、「衝動」
これぞGLIM SPANKY!と快哉を叫びたくなる、重厚なグルーヴが唸るロックナンバーです。
冒頭の「Na-NaNaNa,Yey-Yey」の合唱から、レミさんの力強いボーカル、亀本さんのエッジのギターリフ。そして「明日を変えられるのは衝動」「君を君にするのは衝動」という歌詞。
「衝動」という言葉が、聴き手の心の奥底にある熱い感情を呼び起こします。社会の矛盾や理不尽な壁にぶつかっている人にこそ聴いてほしい。剥き出しのパワーに満ちたロックチューンです。

そして10曲目、「エクロール」
アルバムのラストを飾るタイトルナンバー。GLIM版「シャンペン・スーパーノヴァ」とも言うべき、本作のハイライトを成す楽曲です。
「エクロール」(孵化する)という言葉の通り、長い冬を越えて春の光を浴びた瞬間の、圧倒的な生命力と高揚感に満ち溢れています。
優しく包み込むような旋律から始まり、次第にドラマチックに広がっていくサウンドは、まさに「孵化」そのもの。新しいGLIM SPANKYを予感させる、多幸感あふれる名曲です。


本作は、松尾レミさんの体調不良という予期せぬ困難のなかで制作されました。しかし、彼らは立ち止まるのではなく、その時間をあえて楽曲づくりやサウンドのブラッシュアップに注ぎ込んだといいます。
こうしたアクシデントさえも成長のエネルギーに変換してしまう。そんな有機的なパワーがいまのGLIM SPANKYには溢れていて、それがアルバム全体の圧倒的な生命力につながっているように思いました。

デビュー10年を超えて新たなバンドへと進化するGLIM SPANKY。その圧倒的な生命力を浴びるライブも楽しみでなりません。
今日の夢中は、逆境から這い上がる大天使…GLIM SPANKYが掴んだ進化のロックサウンド。新譜「Éclore」(エクロール)でした。

ありがとう、GLIM SPANKY! ありがとう、アルバム「Éclore」(エクロール)!

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