
こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、スワーヴドライヴァー『レイズ』!爆走する轟音の衝撃。「Rave Down」の重圧に震えろ。です。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜、個人的な愛聴盤などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。

■スワ—ヴドライヴァー
1990年代初頭、イギリスでは「シューゲイザー」というムーブメントが注目を集めました。
マイ・ブラッディ・ヴァレンタインに代表される、うつむきながら(靴を見つめながら/シューゲイズ)、大量のエフェクターを操り、甘くドリーミーなノイズの壁を作るバンドたち。
しかし、その群れの中に一際異彩を放つ、泥臭いバンドがいました。それが、スワーヴドライヴァー(Swervedriver)です。
バンドはイギリス・オックスフォード出身、アダム・フランクリンとジミー・ハートリッジを中心に、1989年に結成されました。
マイ・ブラッディ・ヴァレンタインやライドといったバンドが「静と動」の美学を追求していた時代。
しかし、彼らのルーツは少し違っていました。イギー・ポップ&ストゥージズのようなガレージロックの衝動や、ダイナソーJr.やソニック・ユースといったアメリカのオルタナティヴ・ロックの「泥臭さ」を色濃く受け継いでいたのです。
サウンドの特徴を一言で言えば、「ヘヴィ・シューゲイザー」。重厚なベースラインと、火花を散らすようなツインギターの絡み合い。
そこに乗るアダムのボーカルは、どこか気だるくクールで攻撃的。シューゲイズの世界勘にありながらも、決して甘くない、砂埃が舞うようなタフで男勝りなサウンドが奏でられるのです。
今日は、そんなスワーヴドライヴァーの記念すべき1stアルバムを紹介しましょう。
まさにヘヴィ・シューゲイザーの幕開け。1991年にクリエイション・レコーズからリリースされたアルバム、「レイズ」(Raise)です。
■個人的なおススメ
それでは、スワーヴドライヴァーの記念すべき1stアルバム「レイズ」から、個人的なおススメです。
まずは1曲目、「Sci-Flyer」。
アルバムの幕開けを飾るこの曲のイントロを聴いた瞬間、このバンドが他のシューゲイズ・バンドと違うことを確信するはずです。
凄まじい手数のドラムから雪崩れ込むギターノイズは、まさに米オルタナティブ・ロックの流れをくむ轟音サウンド。
宇宙的な広がりと、地面を這うような重低音が同居する、まさに「サイファイ(SF)」な疾走曲です。
続いて3曲目、「Son of Mustang Ford」。
彼らがクリエイション・レコーズと契約して最初にリリースしたEPのタイトル曲。彼らの代表曲にして、ロック史に残る名曲です。
タイトルに「マスタング・フォード」とある通り、車への偏愛が爆発。「痛みを消し去るために車を走らせるんだ」という歌詞は、音楽ファンが抱く「音楽への没入」と重なります。
唸りを上げるワウペダルの音が、まるでエンジンの咆哮のように聴こえてきてきます。これは、痛みや悩みが吹き飛びそう…。
そして5曲目、「Rave Down」。
本作を語る上で絶対に外せないのがこの曲。アルバムに先駆けてEPとしてリリース、音楽シーンに衝撃を与えました。
他の曲が「疾走」なら、この曲は「蹂躙」。不穏にうねるグルーヴと、地を這うような重厚なギターリフが、聴き手の意識をじわじわと侵食していきます。
サビで視界が開けるようなサイケデリックな浮遊感は、まさに「レイヴ・ダウン」の名にふさわしい陶酔感。この中毒性は、一度ハマると抜け出せません。
いやぁ、久しぶりに聴きましたが、改めてヘヴィー・シューゲイザーの世界観にすっかり陶酔しました。
なおバンドは、1998年にアルバム「99番目の夢」(99th Dream)をリリースしたあと解散。活動を休止しましたが、2008年に活動を再開。
2015年に、17年ぶりとなるアルバム「I Wasn't Born to Lose You」を米インディー・レーベルからリリースしています。
今日の夢中は、スワーヴドライヴァー『レイズ』!爆走する轟音の衝撃。「Rave Down」の重圧に震えろ。でした。
ありがとう、スワ—ヴドライヴァー! ありがとう、アルバム「レイズ」!









