GLIM SPANKY「The Goldmine」!誰もが心の中にGoldmineを持ってるんだ…

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、GLIM SPANKY「The Goldmine」!誰もが心の中にGoldmineを持ってるんだ…です。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜、個人的な愛聴盤などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。

■The Goldmine

男女2人組ロックバンド「GLIM SPANKY」(グリムスパンキー)が新譜をリリースしました。
2023年11月リリース、通算7枚目となるアルバム「The Goldmine」です。


The Goldmine

直訳すると「金脈が見つかる鉱山」を意味する「The Goldmine」。
これには、すべてが主役級の楽曲たちの中からリスナーそれぞれがお気に入りの"宝"を発掘してほしいという思いが込められています。

たしかに、TVドラマなどのタイアップ曲が3曲(「不幸アレ」「Odd Dancer」「ラストシーン」)。
さらには映画「ONE PIECE FILM GOLD」の主題歌「怒りをくれよ」のリミックスも収録されているので、これだけでも"宝"の山


怒りをくれよ(jon-YAKITORY Remix)

ただ、このアルバムがすごいのは、これら普通だったら軸になる楽曲だけでなく、バラエティに富んだ"主役級"の楽曲がふんだんに盛り込まれていること。
どこから聴いてもクライマックス。その日の気分によって推し曲が変わるような、そんな金脈が散りばめられたアルバムになっているのです。

メンバー2人がさまざまなインタビューに答えているのですが、すべての楽曲が特別な一曲であることがよく伝わってきます。
「送りバントじゃなくて全部ホームラン打とう」。アルバム制作にあたってそんな風に臨んだことも語っていました。


The Goldmine(初回限定盤)(DVD付)

驚いたのは、そうした"宝"のような楽曲群をつなぐ表題曲「The Goldmine」が一番最後につくられたということ。
アルバムタイトルが決まってから楽曲づくりが始まって、メロディもギリギリまで作った。歌詞に至っては歌入れの当日にその場で書いたのだとか…。

でも、この歌詞がとんでもなく強く、歌声と旋律とともに胸に突き刺さってきます。
「けたたましく鳴く機械がただ 涙で動いている」。そんな疲労感ただよう現代社会だけど…。
「ハート研ぎ澄ませば 僕ら計り知れない」。夢をあきらめなければきっと…。
「僕らやりたいことばかりで 枯れないゴールドマイン」。誰もが心のなかにGoldmine(金脈)を持ってるんだ。

明日を生きるすべてのひとに届けたい歌ですね。一見、社会に対するフラストレーションをぶつけているように見えますが…。
この曲に込められている思いは、そんな不満や絶望からは何も生まれない、もっと自分の可能性を信じて前に進んでいこうというエールなんだと思います。

■個人的なおススメ

それでは、そんな力強い表題曲で始まるアルバム「The Goldmine」から、個人的なおススメを紹介しましょう。
聴く者それぞれのお気に入りの"宝"を見つけてほしいというのがタイトルの趣旨なので、個人的な推し曲を紹介するのはそぐわない気がしますが…。でもあまりに"宝"が輝いていたので、思い切って紹介しちゃいましょう。

まずは1曲め、「The Goldmine」
アルバムのオープニングナンバーにして、多彩な楽曲群を一つの作品に綴じるようなメッセージソング。
工場で機械を叩くような音…殺伐とした都会の片隅が思い浮かぶイントロ。それを切り裂くようにヘヴィーなギターと力強いボーカルが飛び込んできます。
コロナとか"失われた30年"とか、今の時代にあふれる閉塞感をぶち飛ばすロックンロール。あきらめるな、自分自身でGoldmineを見つけるんだ…。奮い立たされました。

続いて6曲め、「Summer Letter」
5曲めのインストゥルメンタル曲に続くサイケ調のナンバー。ビートルズ中後期…たとえば"ノルウェイの森"のような静やかで美しい音の世界。
聴くほどに、"Summer Letter"が綴る音の風景に取り込まれていきます。「いつか歳をとって 君が遠くへ行ってしまっても 僕はここにいるよ」。アコギの音色が心地よい…。所々で差し込まれるエレキギターも風景に彩りを与えます。
もともとは、5-6曲めをアルバムのオープニングにする構想があったのだとか。それもいいな…。いつかライブでそのパターンをやってほしい…。そんな風に思いました。

そして10曲め、「Innocent Eyes」
実質的なアルバムのラストを飾るナンバー。「oh,oh,oh,wow-oh」のかけ声から始まる壮大なロックナンバー。
このままColdplayのクリス・マーティンのボーカルが入ってきてもおかしくない。スタジアムの大観衆が歌い揺れる光景が思いうかぶアリーナロックです。
これ、GLIM SPANKYの新たなライブのアンセムになるかもしれない。思わずシンガロングしたくなる楽曲です。


あくまで個人的なピックアップですが、結局タイアップ曲は選びませんでした。それほど主役級の曲ばかり
ここに挙げた曲だけでなく、どれもこれも特徴があってテーマがあって、ほんと聴く者にとって必ず"宝"となる曲がみつかるはずです。

ちなみに、彼らの音ってほんと洋楽テイストが強いんだよね。それも、60sや70sの古き良きロックへの敬愛が満ちていて洋楽ファンとしてはとても嬉しい…。
今回のアルバムデザインも、"Gold"つながりなのか、ニール・ヤングの「Heart of Gold」の文字フォントに近いものにしたとのこと。そんな"ロック伝道師"的なところもGLIMの魅力な気がします。

今日の夢中は、GLIM SPANKYの7thアルバム「The Goldmine」でした。
ありがとう、GLIM SPANKY! ありがとう、The Goldmine!

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