こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、80年代の大ヒット曲、ポール・ヤングの「エヴリタイム・ユー・ゴー・アウェイ」です。
■ポール・ヤング
一発屋という言葉があります。
世に、一発屋と呼ばれる人たちがたくさんいますが、大きく2種類いると思います。
一つは、華々しく一発の花火を打ち上げ、その一瞬はまぶしく光り輝くものの、散った後は忘れ去られるもの。
今ひとつは、その一発があまりに美しく強力なために、観るもの聴くものの記憶に刻まれて、後々まで生きながらえるもの。
ポール・ヤングは、後者でしょう。
ポール・ヤングの放った一発は、名曲「エブリタイム・ユー・ゴー・アウェイ」です。
ポール・ヤング。英国出身の歌手。
ブルー・アイド・ソウルを歌い上げるソウルフルなシンガーです。
もともとは、R&Bグループのボーカルとして活動していましたが、1982年にソロ・デビューしました。
彼が表舞台に登場するのは、1985年です。名曲「エブリタイム・ユー・ゴー・アウェイ」が世界的なヒットを挙げ、トップ・アーティストの仲間入りをしました。
■エブリタイム・ユー・ゴー・アウェイ
ポール・ヤングの代表曲にして、壮大な一発である「エブリタイム・ユー・ゴー・アウェイ」。
この曲、もともとはホール&オーツの曲でした。
彼らの80年のアルバム「Voices」に収録された、ダリル・ホールの作品です。
アルバムからはシングルカットされませんでした。
この曲を、1985年、ポール・ヤングがカバーして、アルバム「シークレット・オブ・アソシエーション」に取り上げます。
ポール版「エブリタイム・ユー・ゴー・アウェイ」は、シングルとしてリリースされると、全英から全米、そして世界中でヒットチャートを賑わす大ヒットとなりました。
同年7月には全米ビルボード・チャートでナンバーワンになっています。
エブリタイム・ユー・ゴー・アウェイ/ポール・ヤング
ダリル・ホールもブルー・アイド・ソウルを代表するシンガーです。
奇しくも、米英を代表するブルー・アイド・ソウル歌手が、この素晴らしいソウルバラードを歌うことになりました。
聴き比べてみるのもいいかもしれませんね。
エブリタイム・ユー・ゴー・アウェイ/ホール・アンド・オーツ
■ポール・ヤングのバージョン
ポール・ヤングのバージョンは、アレンジが特徴的です。
特にイントロがしびれます。キーとなるメロディを丁寧に奏でるフレットレス・ベースと美しいピアノの音色。
そこに、ポールの甘い歌声がかぶさります。
決して力強く叫ぶような歌声ではありません。むしろ、どこかか弱さすら感じるハスキーな歌声と、心のこもったソウルフルな歌い方。
これがこの歌にぴったりハマります。何しろ、この歌は、失恋した男性が、自分の元を去っていく女性に、その想いのほどを吐露するラブ・バラード。
ポップ史に残るサビはこんな感じ。
Every time you go away, you take a piece of me with you
(君が僕のもとを去るときはいつも、僕の一部を持っていってしまうんだ)
※ふゆき訳
■ライブ・エイド
まさに、この一曲で、80年代のポール・ヤングは、全英ポップ・シーンの中心的役割を担うまでに登りつめます。
後のライブ・エイドにつながる、英チャリティ・ソング「ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス」にも参加。甘い歌声を披露しています。
ライブ・エイドでの彼のステージも良かった。
もちろん、「エブリタイム・ユー・ゴー・アウェイ」しか知らないけど、それだけで彼のステージを観ていいと思うくらいのレベルでした。
そんなポール・ヤングも御年61歳。今なお、現役で活躍しています。
きっと、ステージは、「エブリタイム・ユー・ゴー・アウェイ」で盛り上がるんだろうなぁ。
ありがとう、ポール・ヤング!これからも元気で「エブリタイム・ユー・ゴー・アウェイ」を聴かせてください。