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館長のふゆきです。
今日の夢中は、アッシュの情熱は止まない…グレアム・コクソン参加の躍動感あふれる新譜「Ad Astra」です。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜、個人的な愛聴盤などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。
■アッシュ「Ad Astra」
北アイルランドが生んだメロディック・ロックの至宝、Ash(アッシュ)が新作をリリースしました。
それが、2025年10月リリースの「アド・アストラ」(Ad Astra)です。
前作「レース・ザ・ナイト」(Race the Night)からわずか2年のスパンでのリリース。
デビューから30年を超えて、なおその創作意欲が衰えないどころか、さらにパワーを増すような勢いを見せています。
本作のタイトル「Ad Astra」は、ラテン語で「星へ」という意味。
なんか、デビュー曲の「Jack Names the Planets」や1995年の大ヒットシングル「Girl from Mars」の世界観に通じるよう…。
新作のサウンドも、ティーンエイジャーの頃に戻ったかのような疾走感に満ちた楽曲揃いとなっています。
Blurのギタリスト、グレアム・コクソンが2曲参加しているのも影響しているでしょう。ブリティッシュ・ロックファンにとっては夢のようなタッグ…そりゃあ、勢いも増しますよね。
アルバムは、グレアム参加のエネルギッシュな楽曲から、アッシュ得意のパワーバラードまで、バリュエーション豊かな楽曲群となっています。
ドラマーのリック・マックマーレイが「1995年に掲げたテーマを30年の経験を経てアップデートした」と言っていますが、まさにそれ。
10代の頃から変わらぬ疾走感と、キャリアを重ねたからこその深みが同居する「アド・アストラ」。進化し続けるバンド「アッシュ」を存分に堪能できるアルバムです。
■個人的なおススメ
それでは、そんなアッシュの新譜「アド・アストラ」から、個人的なおススメです。
まずは、2曲目「Which One Do You Want?」。
メロディック・ロックの至宝を象徴するようなロックアンセム。アルバムリリースに先駆けてシングルカットされました。
「アド・アストラ」(星へ)というテーマを想起するような、深く遠く響き渡るギターの音色に酔いしれます。
やさしいギターの響きに重なる、ティムのボーカルがエモい。これも10代の頃から変わらぬアッシュの魅力。ほんと若々しいなぁ…。
続いて、3曲目「Fun People」。
本作の目玉の一つである、グレアム・コクソン参加の躍動感あふれるロックチューン。Blurの「Song 2」を彷彿させる、グレアムのギターが自由かつハードに疾走するナンバーです。
これが、アッシュの持ち味であるパワーロックに見事にハマって、バンドの新たな魅力を放っているのが、30年バンド「アッシュ」の懐の深さなのでしょう。
アッシュのパワーポップとグレアムのギターワーク…2つの才能が互いに高め合って発現したケミストリーを堪能せよ!聴きごたえのあるコラボレーションです。
そして、4曲目「Give Me Back My World」。
アルバムの中で最もストレートでキャッチーなパワーポップ・ナンバー。アルバムのリードシングルとしてリリースされました。
イントロから畳みかけるようなタイトなリフと、一瞬で耳に残るサビのメロディは、まさしくAshの真骨頂。10代の頃から変わらぬ瑞々しい衝動とエネルギーが爆発しています。
アッシュを聞き続けてきたファンは、「これぞAshだ」と胸アツになること間違いなし。アッシュ節が炸裂するアツいロック・チューンです。
いやぁ、傑作でした、アッシュの新譜「アド・アストラ」(Ad Astra)。
そのサウンドは、バンドが10代の頃の情熱を忘れることなく、さらに力強く進化を続けていることを知らしめるのに十分。今のアッシュの充実ぶりを見て取れるアルバムでした。
メロディアスでエモーショナルなギターロックを求めているすべてのリスナーに届けたい一枚です。
今日の夢中は、アッシュの情熱は止まない…グレアム・コクソン参加の躍動感あふれる新譜「Ad Astra」でした。
ありがとう、アッシュ! ありがとう、「Ad Astra」!