こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、21世紀のポップスター降臨!ザ・レモン・ツイッグスの新譜「Songs For The General Public」です。
■ザ・レモン・ツイッグス
これは21世紀のクイーン?
はたまたビートルズ、トッド・ラングレン直系のポップ・チルドレンか…。
ザ・レモン・ツイッグス。
米ニューヨーク州ロングアイランド出身のロックバンドです。
バンドの中心は、ブライアン、マイケルのダダリオ兄弟。
この兄弟がすごい…。まさにロックの申し子。彼らは2016年、アルバム「Do Hollywood」で音楽シーンに登場します。このときなんとまだ10代…。
見た目からして、70sのグラムロックの世界からタイムスリップしてきたみたい。
ただ、その本質は、彼らのうちに秘められた音楽の才能にあります。
2人ともすべての楽器を演奏できるマルチ・プレイヤー。
しかも、ソングライティングはもちろん、レコーディングやプロデュースまでこなします。
彼らの生み出す音楽は、クイーンやザ・フーら伝説のアーティストのDNAを受け継ぐバロック・ポップ。
前作「Go To School」(2018年)では、ミュージカルをテーマにアルバム1枚を使って壮大な物語を表現しました。
そんな彼らの3枚目のアルバムが、今回紹介する「Songs For The General Public」です。
もうこれが、ポップ全開…。70s~80sの懐かしいロックのテイストを盛り込みながらも、限りなく「今」を表現するアルバムとなっています。
これが本格デビューから4年、まだ20歳を超えたばかりの兄弟の作品って、ある意味奇跡です。
逆に、王道ポップのDNAを受け継ぎながらも、若さゆえの「危うさ」があるのが、彼らの最大の魅力なのかもしれません。
■個人的なおススメ
21世紀のポップスター降臨!
今日は、ザ・レモン・ツイッグス「Songs For The General Public」から、個人的なおススメを紹介しましょう。
まずは1曲め「Hell on Wheels」。
もう初っ端からぶっ飛びます。バロック・ポップ全開。
ポップなメロディに粘っこいボーカル。そこに重なるオペラのようなコーラス。
2020年の新しいポップ・ワールドへようこそ。心わき立つアルバムの幕開けです。
続いて、6曲め「Moon」。
哀愁たっぷりのハーモニカのイントロで始まるポップ・ナンバー。
オルガンの音やコーラスにギターの懐かしい音色…。それらが全て重なって迎えるラスト…。たまりません。
そして、7曲め「The One」。
たかだか2分半の曲なのに、ポップのポテンシャルも儚い愛のメッセージも詰め込んだ、アルバムのハイライトとなるナンバー。
シングルカットもされています。鄙びた郊外都市で選挙活動するMVも面白い。コミカルでいながら現在のアメリカが抱える問題を風刺しているようです…。
なんともすごい才能が現れたものです。
何がいいって、彼らの音楽って楽しいんですよね。ポップの面白さがいろいろ詰め込まれてる…。
ポップの原点を思い出させるようなアルバム、「Songs For The General Public」でした。
そう言えば、このタイトルも直訳したら「一般市民のための歌」。ポップってそうだよね…。
ありがとう、ザ・レモン・ツイッグス! ありがとう、「Songs For General Public」!