こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、ニルヴァーナの名盤「ネヴァーマインド」、そのリリース30周年に届けられた記念エディションです。
■ネヴァーマインド30周年記念盤
ロック史に残る衝撃作、ニルヴァーナの「ネヴァーマインド」。
1991年9月24日にリリースされると、瞬く間に世界中のロック・ファンの心を鷲掴みにしました。
「ネヴァーマインド」は、リリースから数か月のうちに世界各国のチャートで1位を獲得。
これにより、米シアトルで生まれたグランジ・ロックは、世界の若者たちを巻き込む大きなムーブメントになりました。
その歴史的な名盤がリリースされてから30年。
当時のロック・キッズはもちろん、今のロック・ファンをも揺り動かすような「ネヴァーマインド 30周年記念盤」が届きました。
本作は、オリジナル・アルバムの最新リマスター盤に加え、未発表のライブ音源が含まれています。
このライブ音源が鳥肌もの…。「ネヴァーマインド」リリース直後に行われた4都市での、まさに「最旬」な時期のライブが収録されているのです。
その4都市の公演とは、次の通り。
オランダ公演:ライヴ・イン・アムステルダム(1991年11月25日収録)
アメリカ公演:ライヴ・イン・デル・マー(1991年12月28日収録)
オーストラリア公演:ライヴ・イン・メルボルン(1992年2月1日収録)
日本公演:ライヴ・イン・トーキョー(1992年2月19日収録)
ファンとしては、全曲初公開となる伝説の東京公演が丸丸収められているのは嬉しい…。
ただ、それ以上に、この4つのライブ音源で彼らが魅せる爆ぜるような演奏は衝撃です。
ネヴァーマインド - 30周年記念スーパー・デラックス・エディション (限定盤)
特に、カート・コバーン…。そのギター、その歌声…。
まるで、魂を吐き放つような叫びが響きます。ときに、スイッチが入ったかのように叫び狂う「Come As You Are」…。轟音ギターの中で繰り返される「You could do anything」のシャウト(「Blew」)…。
ライブは、ほとんど息つく暇がありません。バラードなんてなく、テンポが落ち着いているのは「Polly」くらい。
はじめから全力疾走。命を削るかのように激しいシャウトがこだまします。
こんな演奏を目の前で見せつけられたら、みんなニルヴァーナの虜になるよな…。
一方でカートは、こんな演奏を続けてたら、心も身体も磨り減っていくでしょう…。
カートはこの後、ドラッグにのめり込んでいくようになり、最後はショットガンで頭を打ち自殺しました(1994年)。
その悲しい結末を知っているから、余計にこのライブ音源は貴重であり、そしてとんでもなく切ないものに、私は感じました…。
■個人的なおススメ
それでは、ニルヴァーナの名盤「ネヴァーマインド」30周年記念盤から、個人的なおススメです。
今回は、魂を削るライブ音源から、youtubeで公式映像が公開されているこちらの楽曲です。
まずは、「Drain You」。オランダ公演の1曲めです。
あらためて驚くのは、スリーピース(3人)で、これだけのど迫力の音を奏でていること。
カート・コバーン、クリス・ノヴォセリック、デイヴ・グロール。この3人が世界のロック・シーンを動かしました。
アルバム「ネヴァーマインド」8曲めに収録されているナンバーです。
続いて、「Lithium」。オランダ公演の8曲めです。
これは、この曲の宿命かもしれないけど、「静」と「動」の差が激しい…。
「動」に入ったときのカートのシャウトは鬼気迫ります。まさに魂を吐き放つような叫び。
誰か、カートに癒しを…。「ネバーマインド」収録曲、シングルカットされスマッシュヒットしました。
そして「Breed」。オランダ公演の10曲めです。
ライブも終盤、ステージのボルテージは最高潮。聴衆がダイブを繰り返します。
バンドの演奏にも熱が入ります。曲の終盤、カートがギターを切り刻むようにかき鳴らすと、マイクスタンドをやおら殴り倒します。
すると、ステージに横たわったマイクに向かって、自らもかがみ込んで地に拝むようにシャウトします。圧巻です…。
ニルヴァーナ「ネヴァーマインド」30周年記念盤。あらためて、このバンドの凄まじさを体感しました。
特にカート・コバーンの、魂を吐き放つような叫びは圧巻です。その魂が、いま天国で安らかにありますように…。
ありがとう、ニルヴァーナ! ありがとう、「ネヴァーマインド」30周年記念盤!