4/13はローウェル・ジョージの誕生日…リトル・フィート名盤「ディキシー・チキン」を聴こう

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館長のふゆきです。

今日の夢中は、4/13はローウェル・ジョージの誕生日…リトル・フィート名盤「ディキシー・チキン」を聴こう…です。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜、個人的な愛聴盤などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。

■今日は何の日

1日1頁、その日に起きた出来事やミュージシャンの誕生日などが記載されているタワレコ手帳(現在は製造中止…)。
4月13日の頁には、こんな出来事が記されていました。

【誕生日】ローウェル・ジョージ(リトル・フィート:1945)


ライヴ・アット・ザ・ボトム・ライン・ニューヨーク1979


そうでしたか…。今日(4月13日)はローウェル・ジョージ(Lowell George)の誕生日でしたか…。
ローウェル・ジョージは、伝説的バンド、リトル・フィート(Little Feat)の中心メンバーです。

バンドの結成は1969年。それまでフランク・ザッパのバンドで活動していたローウェルがリトル・フィートを結成
1971年「リトル・フィート」(Little Feat)、1972年「セイリン・シューズ」( Sailin' Shoes)と2枚のアルバムを出しますが、鳴かず飛ばずでバンドは早くも解散の危機に見舞われます。

その危機を救ったのが、1973年にリリースされた3rdアルバム「ディキシー・チキン」(Dixie Chicken)です。
メンバー交代を経て新ラインナップとなったリトル・フィートの意欲作。ローウェル・ジョージがプロデュースも手がけました。


ディキシー・チキン

その特徴は、タイトル「ディキシー」(米南部諸州の通称)にあるとおり、ニュー・オーリンズR&Bやファンクなどを取り入れた南部色の濃い音楽性
ローウェルのスライド・ギターも随所に鳴り響き、その粘っこい音楽は熱烈なファンを獲得しました。

サザンオールスターズの桑田佳祐さんもその一人ですね。
1997年リリースのトリビュート・アルバム「Rock and Roll Doctor: A Tribute to Lowell George」に、日本人でただ一人参加しています。


Rock and Roll Doctor: A Tribute to Lowell George

今日は、そんなローウェル・ジョージの誕生日ということで、リトル・フィートの名を知らしめた名盤を取り上げます。
1973年リリースのアルバム「ディキシー・チキン」。このアルバムを聴いて、ローウェル・ジョージの誕生日をお祝いしましょう。

■ディキシー・チキンおススメの曲

リトル・フィートの3rdアルバム「ディキシー・チキン」の魅力を知るには、その楽曲を聴くのが一番です。
アルバムの中から、個人的なおススメを紹介しましょう。

まずは1曲め、「ディキシー・チキン」(Dixie Chicken)。
これぞリトル・フィート・サウンドという米南部色の濃いナンバー
イントロのピアノも、ギター&ベースも自在、ローウェルの粘っこいボーカルに力強いバッキング・コーラスが重なります。
米南部の酒場でゆるりと聴いていたいナンバー、ローウェルのスライド・ギターも最高です。

続いて2曲め、「トゥー・トレインズ」(Two Trains)。
これまた、痺れるようなリトル・フィート・サウンド。さらにローウェルのボーカルが粘っこさを増します。
天高く響くようなスライドギターも痺れる…。即興風な演奏も彼らの魅力。ライブで聴きたいナンバーです。

そして3曲め、「ロール・アム・イージー」(Roll Um Easy)。
一転して、やさしいアコースティック・ギターで始まるメロウなナンバー。
途中から加わるスライド・ギターが曲の抒情を盛り上げます。ローウェルの魅力が存分に伝わる隠れた名曲です。

■ローウェル・ジョージその後

リトル・フィートはその後、1974年「アメイジング!」(Feats Don't Fail Me Now)、1975年「ラスト・レコード・アルバム」(The Last Record Album)などヒットアルバムを世に送り出します。
その蔭でローウェル・ジョージは、他メンバーとの音楽性の相違などから、その存在感が薄れていきました

1979年、ローウェルはリトル・フィートの解散を宣言しました。
同年、ソロ・アルバム「Thanks I'll Eat It Here」をリリースしますが、そのアルバム・ツアー中に倒れます。


Thanks I'll Eat It Here

1979年6月29日、ローウェル・ジョージ死去…。
死因は、ドラッグのオーバードーズによる心不全とされます。享年34歳でした。

今日(2023年4月13日)は、ローウェル・ジョージの誕生日。生きていれば78歳…。
生きていたらきっと、齢を重ねてさらに粘っこい声で、リトル・フィート節を奏でていたことでしょう。

誕生日おめでとう、ローウェル。そして、安らかにお眠りください。
ありがとう、ローウェル・ジョージ! ありがとう、リトル・フィート「ディキシー・チキン」!

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