レニー・クラヴィッツ衝撃の1stアルバム「レット・ラヴ・ルール」

B!

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

1日1頁、その日に起きた出来事やミュージシャンの誕生日などが記載されているタワレコ手帳(現在は製造中止…)。
5月26日の頁には、こんな出来事が記されていました。

【誕生日】レニー・クラヴィッツ(1964)

ロック・ミュージシャンにしてソウル・シンガー、類まれな音楽の才能の持ち主、レニー・クラヴィッツ(Lenny Kravitz)
2022年5月26日は、彼の58回目の誕生日でした。

今日はそんなレニー・クラヴィッツの誕生日を記念して、彼のデビューアルバム「レット・ラヴ・ルール」(Let Love Rule)を取り上げます。

■レニー・クラヴィッツ

レニー・クラヴィッツ(Lenny Kravitz)。
米ニューヨーク生まれのシンガーソングライター、ミュージシャンです。


ブラック・アンド・ホワイト・アメリカ

若くして音楽の才能を発揮したレニーは、高校を中退すると、セッション・ミュージシャンとして音楽業界に入ります。
その傍らで自身のデモテープを制作、レコード会社へ売り込む生活を続けていると、多くのレコード会社の目を引くようになりました。

そして1989年、アルバム「レット・ラヴ・ルール」(Let Love Rule)をヴァージン・レコードからリリース。
底知れぬ音楽性を披露し、期待の大型新人として音楽シーンの注目を集めます。

翌1990年には、マドンナがレニー作詞作曲の「ジャスティファイ・マイ・ラヴ」を歌い、これが全米1位の大ヒットとなります。
その勢いの乗って、2ndアルバム「ママ・セッド」(Mama Said)をリリースすると、これがヒットしてブレイク。ソロ・ミュージシャンとしても世界に知られるようになりました。


ママ・セッド

その後もロックからソウル、R&Bなど、幅広い音楽性に富んだ作品をリリースし続けます。
「自由への疾走」(Are You Gonna Go My Way/1993)、「ブラック・アンド・ホワイト・アメリカ」(Black and White America/2011)、「レイズ・ヴァイヴレーション」(Raise Vibration/2018)など、傑作を送り出しています。


レイズ・ヴァイヴレーション

■レット・ラヴ・ルール

今日とり上げるのは、1989年リリースのアルバム「レット・ラヴ・ルール」(Let Love Rule)です。
レニー・クラヴィッツという類まれな音楽的才能の爆誕を知らしめた、衝撃のデビューアルバムです。


レット・ラヴ・ルール

これがもう、とてもデビューアルバムとは思えない完成度…。
しかも、ほとんど全ての楽曲をレニーが演奏、プロデュースも自身が務めています。

何よりもシビれたのは、その楽曲の素晴らしさでした。
当時、黒いジョン・レノンと称されるほど、そのメロディの美しさやソングライティングの才は卓越していました。

ブラック・ミュージック・ミーツ・ビートルズ…。
アルバムに散りばめられた珠玉の楽曲の数々に、はじめて聴いたときからぶっ飛んだことを今も覚えています。


レット・ラヴ・ルール(20周年記念エディション)

同作は、母国アメリカではビルボードTOP40入りを果たせませんでしたが、リリース後もじわじわと売れ続け、なんと1995年にゴールド・ディスク認定されています。
また、発売20年後には、ボーナス・トラックやボーナス・ディスクが追加された「レット・ラヴ・ルール(20周年記念エディション)」もリリースされるなど、根強い人気を誇っています。

なお、本国アメリカでは、同名の回顧録「Let Love Rule」も2020年10月に出版されています。
これは、レニーの誕生から1stアルバムリリースまで、人生の最初の25年を振り返る内容なのだとか。興味が惹かれますね…。


Let Love Rule(English Edition)

■個人的なおススメ

それでは、そんなレニー・クラヴィッツの衝撃のデビューアルバム「レット・ラヴ・ルール」から個人的なおススメです。

まずは2曲め、「レット・ラヴ・ルール」(Let Love Rule)。
愛(LOVE)の大切さを歌った、いつの時代にも響くであろう名曲。アルバムの先行シングルです。
愛というテーマもそうだし、コーラスとか音のつくりとか、ビートルズやジミヘンなんかを彷彿します。
60sや70sの影響が色濃く感じられます。終盤のジャム(即興)っぽいシャウト&演奏は鳥肌ものです。

続いて5曲め、「アイ・ビルド・ディス・ガーデン・フォー・アス」(I Build This Garden For Us)。
これぞ、ブラック・ミュージック・ミーツ・ビートルズ
ビートルズのサイケデリックな音楽の世界に、レニーという新たな才能が融合すると、こんな素敵なポップ・チューンが生まれるんだ…。そんな音楽のポテンシャルに驚く名曲です。

そして8曲め、「ミスター・キャブ・ドライバー」(Mr. Cab Driver)。
人種差別に対する強い怒りを込めたメッセージソング
「タクシー・ドライバーは俺を乗せない、肌の色が気に入らないのさ…」。淡々と歌われる言葉一つ一つが胸に突き刺さります。名曲です。

いやぁ、圧巻です。その音楽の美しさ、力強さは、今なお色褪せません。あらためてぶっ飛びました。
誕生日おめでとう、レニー・クラヴィッツ。今日の夢中は、レニーの1stアルバム「レット・ラヴ・ルール」でした。

ありがとう、「レット・ラヴ・ルール」! 誕生日おめでとう、レニー!

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