ロン・セクスミス「エルミタージュ」おだやかな春の風景と一緒に…

B!

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、ロン・セクスミスの新譜「エルミタージュ」です。

■ロン・セクスミス

ロン・セクスミス
カナダのオンタリオ州出身のシンガーソングライターです。

1995年に、自身の名を冠したアルバム「RON SEXSMITH」でメジャーデビューすると、一躍音楽ファンから注目を集めます。
その楽曲はミュージシャンをも惹きつけ、特にエルヴィス・コステロが同アルバムを絶賛。
ロンを自身のツアーの前座に引き立てるなど、ロンの人気拡大に一役かいました。


RON SEXSMITH

そんな彼が、メジャーデビューから25周年となる2020年、ニュー・アルバム「エルミタージュ」をリリースしました。
なんでも、盟友ドン・カーから「ポール・マッカートニーのようなアルバムを作ってみないか」と言われて、前のめりになったそうです。

そんなアルバムは、ロンのリビングルームに機材をセット・アップして制作されました。
ドラム以外の全ての楽器をロン自身が演奏しています。
これは、いわば「宅録」。ポール・マッカートニーのソロデビューアルバム「マッカートニー」と同じ方式ですね。


エルミタージュ

実際に音を聴いてみても、アットホームな雰囲気が伝わって来ます。
過度な装飾を施さない、生の楽器の音とロンのやさしい歌声が、聴く者の気持ちをあったかくさせます。
デビュー25周年で、さらにやさしく円熟味が増したロン・セクスミス。これは良盤です。

■個人的なおススメ

まずは1曲め「Spring of the Following Year」
冒頭で流れる鳥のさえずり。目に浮かぶのはピースフルな春の風景です。
このアルバム制作の前に、ロンはトロントから田舎のストラトフォードに引っ越しています。
そんな環境の変化も楽曲に影響したのかもしれませんね。やさしいアルバムの幕開けです。

続いて7曲め「When Love Pans Out」
タイトルの「When love pans out」(恋がうまくいったら)が示す通り、大切な相手への思いを歌うラブソングです。
「I swear I love you more with ever single day」(来る日も来る日もずっと、君を愛し続けるよ)なんて、もうキラーワード過ぎます。

そして8曲め「You Don't Wanna Hear It」
これまた甘くやさしいラブバラード。こちらは失恋を歌ったものですが、ロンの歌声が胸に響きます。
コーラスも素敵です。アルバムからのファースト・シングルです。

いやぁ、久々に聴きましたが、ロン・セクスミス、いいですね。
思わずファースト・アルバムも聴き直してしまいました。デビュー25周年、まだまだ現役でがんばってほしいですね。

ありがとう、ロン・セクスミス! ありがとう、エルミタージュ!

最新の記事はこちらから