進撃のブレイクビーツ!プロディジー「ザ・ファット・オブ・ザ・ランド」

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こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、テクノ/エレクトロ・ロックバンド、ザ・プロディジーのアルバム「ザ・ファット・オブ・ザ・ランド」をとり上げます。

■今日は何の日

いつも愛用しているタワレコ手帳
1日1頁、その日に起きた出来事やミュージシャンの誕生日などが記載されています。

9月17日は、この人の誕生日でした。

【誕生日】キース・フリント(プロディジー:1969)

なんと今日で51才!生きていれば…
まだまだ活躍できていたはずなのに、彼は2019年、49歳で亡くなりました…。


キース・フリント

今日は、キース・フリントの誕生日ということで、彼が在籍したバンド「ザ・プロディジー」の代表的なアルバム「ザ・ファット・オブ・ザ・ランド」をとり上げます。

■プロディジー

ザ・プロディジー
イギリス・エセックス出身のテクノ/エレクトロ・ロックバンドです。

バンドの結成は1990年。
1992年に1stアルバム「エクスペリエンス」で鮮烈なブレイクビーツ・ロックを披露すると、一躍注目を浴びます。


エクスペリエンス

彼らが世界的に大ブレイクを果たすのが、3rdアルバム「ザ・ファット・オブ・ザ・ランド」(1997年)です。
鮮烈なビートはさらに磨きがかかり、そこにたたみ掛けるようなラップ調のボーカル、腰を揺さぶるエレクトロ…。
ダンスとロックの壁を破壊したこのアルバムは、英米アルバムチャートで1位を獲得、全世界で1000万枚を超える大ヒットを記録しました。


ザ・ファット・オブ・ザ・ランド

キース・フリントは、最初はダンサーとしてバンドでパフォーマンスを行っていましたが、同アルバムからマイクを握るフロントマンに。
観衆をアジテートする攻撃的なボーカル・スタイル、逆モヒカンに黒いアイシャドウという奇抜な風貌…。
これがプロディジーの人気にさらに拍車をかけました。キースは、時代の寵児として若者たちのヒーローになったのです。

バンドは、メンバーのソロ活動を経ながらも、アルバム制作やライブ活動を継続。
2018年11月に7枚目となるアルバム「No Tourists」をリリースして4か月後に、突然の訃報がバンドを襲いました。

キース・フリント死す…
2019年3月4日、死因は自殺。享年49才でした。

■個人的なおススメ

今日は、そんなキースの早い死を悼むとともに、彼がロック史に刻んだ功績を称えて、このアルバムを聴きたいと思います。
プロディジーのアルバム「ザ・ファット・オブ・ザ・ランド」から、個人的なおススメです。

まずは1曲め、「スマック・マイ・ビッチ・アップ」
アルバムの冒頭から響き渡るブレイクビーツ。ダークな雰囲気のなかを電子ビートが駆け巡ります。
歌声も楽器の一部のように「スマック・マイ・ビッチ・アップ」のみ。のっけから瞑想ダンス・ミュージックに引き込まれます。

続いて2曲め、「ブリーズ」
さらに瞑想ダンスは続きます。印象的なイントロ、絡みつく電子音と激しいラップ調のボーカル。
これは地獄の使いか、はたまた天国への誘いか…。この歌にハマった人は、プロディジーの世界の住人になれるでしょう。

そしてこの曲、8曲め「ファイアスターター」
全世界を熱狂させたエレクロ・ロックの金字塔。イントロの電子音、重厚なドラムン・ベース、女性ボーカルの掛け声「hey,hey」。
そしてキースのボーカルがさく裂、「I'm the trouble starter…」。このブレイクビーツで世界の音楽シーンを爆撃しました。

キース・フリント、このとき30才目前
間違いなく、このとき彼はまばゆいばかりの輝きを放っていました。
生きていれば51才。もう彼のいるプロディジーを観ることはできません…。

それはとても悲しいことですが、それでもこの時代を大きく動かしたアルバムは残ります
誕生日おめでとう、キース。あなたの歌で天国を揺らしてください。

ありがとう、キース・フリント! ありがとう、プロディジー!

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