こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、Back to the 80s!ユーリズミックス「There Must Be An Angel」です。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。
■ユーリズミックス
ユーリズミックス(Eurythmics)。
アニー・レノックスとデイヴ・スチュアートによる2人組音楽ユニットです。
結成は1980年。同じバンドにいたアニーとデイヴが、2人組「ユーリズミックス」として活動をスタートします。
1981年にアルバム「In the Garden」でデビュー。これは鳴かず飛ばずでしたが、ユーリズミックスとして音楽シーンに足場を築くと、その名は2年後に一気に知られることになりました。
1983年、シングル「スウィート・ドリームス」(Sweet Dreams)が全米ナンバーワンの大ヒットに。
同曲を収録した同名アルバムも全世界でチャートイン。一躍スターダムにのし上がりました。
当時、音楽シーンを席巻していた第2次ブリティッシュ・インヴェイジョンの波にも乗りました。
特に、彼らの奏でるエレクトリックなポップサウンドとアニーの短髪で男性的なルックスは、唯一無二の鮮烈な印象を音楽ファンに刻みました。
勢いそのままに、なんと同じ年に3rdアルバム「タッチ」(Touch)をリリース。
さらに1985年、アルバム「ビー・ユアセルフ・トゥナイト」(Be Yourself Tonight)と、相次いでミリオンセラー・アルバムを送り出しました。
バンドはその後、3枚のアルバムをリリースして、1990年に活動停止。
まさに1980年代を代表するバンドとして、音楽シーンにその名を刻んでいます。
■There Must Be An Angel
今日とり上げるのは、そんなユーリズミックスの代表曲「There Must Be An Angel」です。
アルバム「ビー・ユアセルフ・トゥナイト」(1985年)に収録されているナンバー。
シングルカットされて、全英1位を獲得した名曲。スティーヴィー・ワンダーがハーモニカで参加しています。
この曲を聴いて驚くのは、なんといっても、アニーのソウルフルな歌声です。
初期のユーリズミックスの楽曲は、クールなエレクトリカル・サウンドが売りで、ボーカルもサウンドのパーツというような感じでした。
それがこの曲では一転、アニーの力強いボーカルが前面に出ています。
電子的な規則性から解き放たれて、個性が音空間を飛び跳ねているみたい…。それほど、アニーの歌声は自由で魅力的です。
この後、バンドはアニーのソウルフルな歌唱を生かした楽曲を増やしていくことになります。
そりゃそうだよね。これだけの歌の力を魅せつけられたら、ソングライター(デイヴ)もそんな楽曲をつくりたくなるわ…。
この曲があったから、ユーリズミックスは一時的なブームで終わることがなかったと言えるのではないでしょうか。
そんな名曲を聴きましょう。Back to the 80s!ユーリズミックス「There Must Be An Angel」。Here We Go!
■母娘デュエット
いやぁ、超名曲ですね…。いま聴いても心が震えます。
なんといってもアニーの歌声…。圧巻です。
さて、そんなアニー・レノックス。
ソロとして音楽活動を続けていましたが、2011年に自身のオフィシャルサイトで背中や左足の痛みを明かし「今後のツアーは難しい」と語っていました。
彼女の健康状態をとても心配していましたが、2020年に行われたチャリティーライブで元気な姿を見せてくれました。
それは、「One World: Together At Home」という医療従事者を応援するチャリティー音楽イベントでした。
このとき65歳…。とてもそうは思えない凛々しい姿です。相変わらずクールでカッコいい…。
しかも、ピアノの弾き語りで、名曲「There Must Be An Angel」を歌ってくれました。
これは医療従事者たちに元気を与えたんじゃないかな…。
さらに、娘ローラがゲストボーカルとして参加。母娘のデュエットを披露しています。
涙…。実はアニーは結婚と離婚を何度か経験。死産も経験しています…。
そんなアニーにとって、ローラは最愛の娘。そのローラが、ちょうどこの年(2020年)にミュージシャンとしてデビューしていたのでした。
さすがはアニーのDNAを受け継ぐ歌姫。美しい歌声を披露しています。
こうしてアニーの歌も、歌声も、未来に繋がっていくのですね…。ふたたび心が震えました。
今日の夢中は、ユーリズミックスの名曲「There Must Be An Angel」でした。
ありがとう、ユーリズミックス! ありがとう、アニー・レノックス!