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館長のふゆきです。
今日の夢中は、シャーラタンズ「サム・フレンドリー」!ハモンドオルガンが疾走する至福のグルーヴです。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜、個人的な愛聴盤などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。
■シャーラタンズ
ザ・シャーラタンズ(The Charlatans)。1990年に英ウエスト・ミッドランズで結成されたロックバンドです。
バンドを語る上で外せないのが、90年代初頭のイギリスを席巻したムーブメント「マッドチェスター」です。
ザ・ストーン・ローゼズやハッピー・マンデーズといったバンドが、「ロックとダンスの融合」を掲げ、若者たちを熱狂の渦に巻き込んでいました。
シャーラタンズもその潮流の中でデビューしました。1990年2月に自主レーベルからシングル「インディアン・ロープ」をリリースすると、これが英インディーズ・チャートで1位を獲得。
勢いそのまま、同年5月に2ndシングル「ジ・オンリー・ワン・アイ・ノウ」をリリース。
ダンサブルなビートにハモンドオルガンを全面にフィーチャーした同曲は、全英チャート9位を記録。マッドチェスターを代表する曲となりました。
シャーラタンズの勢いは止まりません。同年10月にリリースした1stアルバム「サム・フレンドリー」は、インディーズチャート・全英チャートともに1位を獲得。
続く全英ツアー・全米ツアーも活況を呈し、後発ながらも当時のマッドチェスタームーブメントでは商業的に一番成功したバンドと言われるようになりました。
■サム・フレンドリー
今日は、そんな彼らの時代を席巻した1stアルバム「サム・フレンドリー」(Some Friendly)をとり上げましょう。
マッドチェスター・ムーブメントにその名を刻む、ハモンドオルガンが疾走する極上のダンスロック・アルバムです。
初期のバンドのサウンドの核をなしていたのは、間違いなくロブ・コリンズが弾くハモンドオルガンでした。
うねるような重低音から、きらめくような高音まで。彼のオルガンは、ある時はサイケデリックに空間を歪ませ、ある時はパーカッシブにリズムを刻みます。
そこに、マーティン・ブラントのファンキーなベースラインと、ティム・バージェスのしなやかで甘いボーカルが加わると、極上のシャーラタンズ・サウンドが生まれます。
その腰に来るような至福のグルーヴはマッドチェスターの特徴であり、オルガン主導の極採色のサウンドはシャーラタンズの持ち味でした。
のちにバンドは、ロブ・コリンズを事故死で失うなど幾多の困難を迎えますが、その音楽にかける情熱を失うことなく音楽活動を継続します。
マッドチェスターのバンドが消えゆくなかで、30年以上経った今も現役で作品を作り続けているのは彼らだけでしょう。その長いキャリアの原点となるのが、デビューアルバム「サム・フレンドリー」なのです。
■個人的なおすすめ
それでは、そんなシャーラタンズのデビューアルバム「サム・フレンドリー」から、個人的なおススメです。
まずは4曲目、「Then」です。
アルバムに先駆けてリリースされたシングル・ナンバー。全英チャート12位を獲得したヒットシングルです。
グルーヴ一辺倒ではないことを知らしめた、メロディアスなロックナンバー。重めのベースラインと、優しく包み込むようなオルガンの音色が印象的です。
終盤で鳴らされるギターソロならぬオルガンソロも聴きどころ。聴けば聴くほどにハマっていくシャーラタンズの代表曲です。
続いて10曲目、「Sproston Green」。
本編のラストを飾るダンスロック・ナンバー。ライブでもラストに演奏されることの多い、シャーラタンズ・ファンにお馴染みの楽曲です。
静かな立ち上がりから徐々に熱を帯びていき、最後は圧巻のグルーヴへと突入していく構成は見事。ここでもロブ・コリンズのオルガンが暴れまくります。
バンド全体の演奏が一体となって疾走していく後半は、いつの間にかトランス状態になること必至。ライブに行きたくなるナンバーです。
そして、ボーナストラックで収録された「The Only One I Know」。
「これぞシャーラタンズ」というバンドの代表曲であり、90年代UKロックを代表するアンセム。2ndシングルとしてリリースされ、全英9位を獲得しました。
イントロから挿入されるオルガンのリフが強烈…。ファンキーでグルーヴィー、マッドチェスターの熱狂を純度高めに凝縮したようなサウンドです。
ティムの気だるげなボーカルと、サビの高揚感のコントラストが最高。極彩色のオルガン・サウンドが渦巻く、陶酔のダンス・ビートをご堪能あれ。
いやぁ、陶酔しました。リリースから35年を経ても、そのグルーヴは輝きを保ったまま。
難しい理屈は抜きに、流れだすビートに身を委ねたい…。そんな風に感じる、至福のダンスロック・アルバムでした。
今日の夢中は、シャーラタンズ「サム・フレンドリー」!ハモンドオルガンが疾走する至福のグルーヴでした。
ありがとう、シャーラタンズ! ありがとう、「サム・フレンドリー」!