こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、テイラー・スウィフトのアルバム「フォークロア」(原題:folklore)を紹介します。
■フォークロア
テイラー・スウィフトの新譜は、事前の予告なく、サプライズでリリースされました。
8作目となるスタジオ・アルバムのタイトルは「フォークロア」(原題:folklore)。
このアルバムでテイラーは、これまでのポップ&カントリーな歌姫とは異なる魅力をまといました。
それが、タイトル「フォークロア」とも通じるような、テイラー版フォーク・ミュージック。
果てしなくやさしく、穏やかで、それでいて芯の強い…。
30才を迎えたテイラーが新たなステージに入ったような、そんな素敵なアルバムになっているんです。
近頃はずっとこれを聴いてます。飽きがこないんですよね、このアルバム。
チャートでも記録的なヒットをあげています。もしかしたら、テイラーを代表するアルバムになるかもしれません。
■リモートで楽曲づくり
このアルバム制作のきっかけは、全世界を見舞うコロナ禍でした。
はからずも自粛生活を余儀なくされたテイラーは、自宅であらためて音楽と向き合います。
そこで、頭にさまざまな視覚的なイメージが生まれると、彼女はそれを「歌」という物語にしたためました。
そうして生まれた「歌」の原型を、テイラーはリモートで楽曲にすることに試みます。
テイラーは、ザ・ナショナルのアーロン・デスナーに声をかけると、リモートで一緒に曲づくりを進めていきました。
レコーディングもリモートで行われました。
テイラーの紡ぎだした空想の物語を、アーロンともう一人のプロデューサー、ジャック・アントノフが丁寧に楽曲に仕上げていきます。
印象的なピアノやギターなどは、ほとんどが彼らの演奏によるものです。
異例ともいえる、リモートでのアルバム制作、巣ごもりソングライティング…。
そうした状況から、偶然にも、あるいは必然として、新しいテイラーの音楽が生まれました。
■個人的なおススメ
それでは、テイラー・スウィフトのアルバム「フォークロア」から、個人的なおススメです。
まずは1曲め「ザ・ワン」。
やさしいピアノの調べ、やさしいリズム、そこにテイラーのやさしい歌声が重なります。
この1曲めからテイラーの新しい世界が広がります。この美しい音楽が多くの人にいやしとなるはず…。
さらに2曲め「カーディガン」。
テイラーとアーロンがリモートでつくり上げた最初の楽曲です。
歌詞は、古いカーディガンに自らをたとえ、元恋人への思いをつづっています。
その歌詞もメロディも、とても美しくやさしい。ミュージックビデオも幻想的で、このアルバムの世界観をよくあらわしてますね。
そして6曲め「ミラーボール」。
アルバムの隠れた名曲。美しいメロディと神秘的な歌声が癒しを届けます。
エンヤにも通じるような幻想的な音楽の調べに身を任せ、ひとときたゆたいましょう。
I'm a mirrorball I can change everything about me to fit in
(私はミラーボール 私は何にだってなれる)
I'm a mirrorball I'll show you every version of yourself tonight
(私はミラーボール 今夜あなたのすべてを映し出すの)
※ふゆき訳
気づけば、やさしく美しい音楽の森へ…。
そこで僕らは、さまざまな悲しみや不安を和らげることができる…。そんなやさしさに包まれたアルバムです。
この癒しの音楽が、いま苦難に悩む多くの人々に届くことを、切に願います。
ありがとう、テイラー・スウィフト! ありがとう、フォークロア!