北欧シューゲイズ・バンド「Hater」。胸を刺す美しいギターポップ「Mosquito」

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館長のふゆきです。

今日の夢中は、北欧シューゲイズ・バンド「Hater」。胸を刺す美しいギターポップ「Mosquito」です。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜、個人的な愛聴盤などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。

■Hater

スウェーデンのマルメが生んだ、インディー・ポップの至宝「Hater」(ヘイター)。
ボーカルのキャロライン・ランダールを中心に、2016年に結成された4人組バンドです。

彼らの音楽の根底にあるのは、80年代のポストパンクや90年代のシューゲイザー、そして良質なギター・ポップのエッセンス。
どこか懐かしいのに、現代の音楽シーンに驚くほど馴染む…。そのスタイルは、キャロラインの凛とした、しかしどこか儚げな歌声によって唯一無二のものとなっています。

そんな彼らが、前作から約3年の月日を経て、4枚目のスタジオアルバムをリリースしました。
それが今回取り上げるアルバム「Mosquito」です。直訳すれば「蚊」という少し不思議なタイトル…。


Mosquito

この言葉が象徴するように、今回のアルバムは愛を歌いながらも、よくあるラブ・アルバムではない
むしろ、ありきたりなラブソングへの批判であったり、失恋の痛みや奥深い愛の渇望など、内省と憂いに満ちた切ない心情がが歌われています。

サウンド面では、シューゲイザー、インディー・ポップ、ドリーム・ポップなどに分類されるでしょう。
キャロラインの浮遊するような歌声や煌めくギターの音色、美しいメロディラインが、リスナーをHaterの世界へ誘います。
大きく進化を遂げたHaterの4thアルバム「Mosquito」に、どっぷりハマっていきましょう。

■個人的なおススメ

それでは、そんなHaterの2026年3月にリリースされた4thアルバム「Mosquito」から、個人的なおススメです。

まずは1曲目、「Landslide」(ランドスライド)。
アルバムの幕開けを飾るこの曲は、まさにHaterの真骨頂。ドリーミーでミステリアスなギターポップがかき鳴らされます。
繊細なギターの音色が降り注ぐ中、キャロラインの透き通るようなボーカルが重なり、聴き手を一気に彼らの世界へと引き込みます。
地滑り(Landslide)というタイトルとは裏腹に、まるで宙に浮いているかのような心地よさを感じさせてくれる、最高のオープニング・トラックです。

続いて2曲目、「Angel Cupid」(エンジェル・キューピッド)。
「ありきたりなラブソングはいらない」という強い意志が込められた、美しくもどこか冷ややかなバラード。
スローテンポで進行しながら、終盤に向けて感情がじわじわと高まっていく構成に、いつの間にか引き込まれていきます。
これまでのギターポップから一歩奥深いサウンドへと広がりを見せる楽曲。アルバムにも奥行きを与える楽曲となっています。

そして3曲目、「This Guy?」(ディス・ガイ?)。
アルバムからのリードシングル。エコーの効いたギターの音色のなかをキャロラインの歌声が浮遊する、美しいギターポップ。
終盤でかき鳴らされるギターは不穏でミステリアス。歌詞は、何者とも知れない正体不明の奇妙な侵入者のことを歌っています。
バンド自身はこの曲を「静かで混乱を誘う曲」と呼んでいます。そうした不可思議さも彼らの魅力。中毒性の高いナンバーです。


Haterの「Mosquito」は、独特な世界観を放つギターロック・アルバムです。
美しくメロディアスなポップを奏でながらも、そこには誰もが抱える心の棘のようなものが秘められています。

今日の夢中は、北欧シューゲイズ・バンド「Hater」。胸を刺す美しいギターポップ「Mosquito」でした。
ありがとう、Hater! ありがとう、アルバム「Mosquito」!

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