10/31はエリック・クラプトンが初来日公演を行った日(1974)!名盤「461 Ocean Boulevard」を聴く

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館長のふゆきです。

今日の夢中は、10/31はエリック・クラプトンが初来日公演を行った日(1974)!名盤「461 Ocean Boulevard」を聴く…です。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜、個人的な愛聴盤などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。

■今日は何の日

1日1頁、その日に起きた出来事やミュージシャンの誕生日などが記載されているタワレコ手帳(現在は製造中止…)。
10月31日の頁には、こんな出来事が記されていました。

【出来事】エリック・クラプトン、日本武道館で初来日公演を実施(1974)

なんと…。10月31日はそんな歴史的な日なんですね。しかも今日(2024年10月31日)は、それから50年という記念すべき日じゃないですか!
1979年10月31日、当時すでに「ギターの神様」として伝説的な存在になっていたエリック・クラプトンが待望の初来日を果たしました。

この頃のクラプトンは、ドラッグ依存による健康問題からまともに音楽活動ができない状態でした。
それを懸命な治療と周囲のサポートによって克服、1974年に復帰作となるアルバム「461 Ocean Boulevard」をリリースしました。


461 Ocean Boulevard

それは前作、デレク・アンド・ドミノス名義の「いとしのレイラ」以来4年ぶりとなる、久しぶりのスタジオアルバムでした。
このアルバムでは、レゲエを大胆に取り入れるなど心機一転、どこか解放されたようなサウンドが魅力の新たな作風となっています。

同アルバムをひっさげての来日ということもあって、ライブはゆったりとリラックスしたムードで始まりました。
クラプトンはアコースティック・ギターを抱えて登場。幕開けはチャップリンの「スマイル(Smile)」。その後も、この時期のクラプトンの作風と精神状態を示すように、ゆるり静かめなナンバーが続きました。


スマイル~ザ・ミュージック・オブ・チャップリン/ウォルター・ラング・トリオ

ただ、そうした演奏は、「ギターの神様」の超絶ギタープレイを期待していたファンからは不評…。期待外れ、肩透かしなどの声が多くあがりました。
今のファンだったら受け入れられるんだろうけど…。当時、クラプトンは緊張を和らげるため酒を相当飲んでいたとも伝わります。神様でも緊張するんだね…。

それでも、さすがは「ギターの神様」エリック・クラプトン、最後は「レイラ」で熱いギタープレイを披露。
アリーナ席にいたファンが係員の制止を振りきって次々にステージに駆け寄って会場は大混乱となりました。こうしてクラプトンの記念すべき初来日公演は終焉となったのです。


いとしのレイラ

■461 Ocean Boulevard

当時、武道館に詰めかけた日本のファンにとっては苦い記憶かもしれないアルバム「461 Ocean Boulevard」
ただ同アルバムはクラプトンの復活を知らしめる記念碑的なアルバムとなりました。商業的にも成功、全米1位、全英3位となる大ヒットに。今でもファンから愛される名盤となっています。

タイトル名の由来は、このアルバムのレコーディング中にクラプトンが住んでいたマイアミにある自宅の住所です。
アルバムが発売されるや否やファンが殺到したため、住所名を変更しなければならなくなりました。そりゃそうだよね…(苦笑)。


461 Ocean Boulevard(レコード盤)

それでは、今日(10月31日)は1974年にエリッククラプトンが初来日公演を行った日
ということで、同年リリースの「461 Ocean Boulevard」から、個人的なおススメを紹介しましょう。

まずは5曲め、「I Shot the Sheriff」
全米No.1のヒットとなったシングル曲。原曲はボブ・マーリーのレゲエ・ナンバー、作詞作曲もマーリーです。
これをクラプトンが原曲のムードを残しながらもロックなアレンジを施して、クラプトン版「I Shot the Sheriff」に仕上げています。
「俺は保安官を撃っちまった」という歌詞もインパクト大、R&B調のバッキングボーカルも艶やか。レゲエを取り入れた新しい作風をクラプトンも楽しんでいるように見える名曲です。

続いて8曲め、「Let It Grow」
初来日公演でも演奏されたメロウなナンバー。そりゃ超絶ギタープレイを期待したファンは面をくらうでしょうね…。
クラプトンのやさしく繊細なギターの音色が曲を通して奏でれらる感傷的なナンバー。今なら当時のファンも評価を変えてるのでは?
それほど、聴くほどにそのメロディそのギターの音色に心奪われる名曲。ウエルカムバック、クラプトン!

そして10曲め、「Mainline Florida」
アルバムのラストを飾るシンプルで明るめなギターロック・ナンバー。
このアルバムを象徴するような、どこか吹っ切れたような開放的なサウンド。ノリのいいギターリフが心地いい…。
このアルバムに参加したギタリスト、ジョージ・テリーの作詞作曲。初来日公演でも見られたバンドとの仲の良さも、アルバムの開放的なムードをつくったのかもしれません。


いやぁ、すばらしいアルバムですね、「461 Ocean Boulevard」
ハードなギター演奏は聴けませんが、アルバムトータルとしての仕上がりは上々、何よりもクラプトンの快気がサウンドから伝わってきます。

このアルバム「461 Ocean Boulevard」を引っさげて、初めての来日公演を武道館で行ったのが1974年10月31日でした。
それからクラプトンは来日公演を重ね、2023年4月21日には洋楽アーティストとして初となる通算100回目の日本武道館公演を行いました。

今日(10月31日)はエリック・クラプトンが初来日公演を行った日(1974)。名盤「461 Ocean Boulevard」を聴きました。
ありがとう、エリック・クラプトン! ありがとう、「461 Ocean Boulevard」

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