ニルヴァーナ「MTVアンプラグド・イン・ニューヨーク」轟音バンドの美しき生演奏

B!

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、米ロック・バンド、ニルヴァーナのライブ・アルバム「MTVアンプラグド・イン・ニューヨーク」です。

■12月14日

いつもお世話になっているタワレコ手帳。
1日1頁、手帳として使えるだけでなく、その日に起きた出来事が記載されています。

12月14日の「出来事」に注目の記載がありました。

ニルヴァーナ出演の「MTVアンプラグド」が初放送(1993年)

なんと!アルバムとしてもリリースされている、ニルヴァーナのライブ「MTVアンプラグド」がこの日に放送されたのですか!

ちなみに、この日は、山下達郎が「クリスマス・イブ」を始めてシングル化した日(1983年)として、同じ頁に記録されています。日本に住む多くの人はこちらに動かされることでしょう…。

今日は、そんな大多数の方々の期待を余所に、個人的に大好きなバンド「ニルヴァーナ」を紹介します!

■ニルヴァーナ

ニルヴァーナは、1987年に結成され一大ムーブメントを巻き起こした米ロック・バンドです。

そのムーブメントとは、1990年代に米シアトルを中心に興った「グランジ」と呼ばれるロック・ブームです。
この「グランジ」という音楽ジャンルは、オルタナティブ・ロックの一つで、パンク・ロック由来のシンプルかつ性急なビートと、ハード・ロックのような激しいギター・リフが特徴です。

代表的なバンドは、ニルヴァーナのほか、先般、ロックの殿堂入りを果たしたパール・ジャムや、サウンドガーデンなんかがいます。
特にニルヴァーナが1991年にリリースした代表作「ネヴァーマインド」が大ヒットとなり、グランジ・ムーブメントが世界に広がりました。


ネヴァーマインド/ニルヴァーナ

■スメルズ・ライク・ティーン・スピリット

ニルヴァーナはスリー・ピース・バンドです。
メンバーは、ボーカル&ギターのカート・コバーン、ベースのクリス・ノヴォセリック、ドラムのデイヴ・グロール。

バンドの中心で楽曲もつくっているのが、カート・コバーンです。
アルバム「ネヴァーマインド」と、同アルバムに収録の「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」の大ヒットにより、若者のカリスマに持ち上げられました。


スメルズ・ライク・ティーン・スピリット(MV)

しかし、本人はその人気が気に食わなかったようで、ライブでは「スメルズ~」をあえて調子はずれに歌ったり、ドラッグにのめり込んだりします。
その不安定な精神状態は治癒されることなく、1994年4月5日、カート・コバーンが自殺バンドも解散となりました。

なお、ドラムのデイヴ・グロールは、カートの遺志を継ぐかのように、バンド「フー・ファイターズ」を結成。今ではロック・フェスのトリを務めるほどの人気バンドとなっています。

■MTVアンプラグド・イン・ニューヨーク

今回紹介するアルバム「MTVアンプラグド・イン・ニューヨーク」は、カートが自殺する前の1993年11月に行なわれたライブを収録したアルバムです。
カートの死後、1994年11月にリリースされ、米英など各国チャートの1位を記録しました。日本のオリコンでも20位を記録しています。


MTVアンプラグド・イン・ニューヨーク/ニルヴァーナ

タイトルの「アンプラグド」が示すとおり、アコースティック中心の演奏を聴くことができる貴重なライブ・アルバムです。

「グランジ」というと、どうしても轟音ギターが強調されがちですが、ニルヴァーナが抜きんでているのは、そのメロディの美しさにあります。「アンプラグド」の名演で、それを証明しました。
稀代のメロディ・メーカー、カート・コバーン。このアルバムを聴く者誰もが、その早過ぎる死を惜しんだことでしょう。

■個人的なおススメ

さて、個人的なおススメです。

まずは2曲め「カム・アズ・ユー・アー」
大ヒットアルバム「ネヴァーマインド」の収録曲にして、大ヒットシングル「スメルズ~」に続いてシングルカットされた曲。
原曲は激しいギターソロが魅力でしたが、アコースティックで聴いてみると、あらためてベースにあるメロディの良さに気付きます。
これは演っても、やっぱり「スメルズ~」は演らないんだね…(苦笑)。


カム・アズ・ユー・アー(MV)※原曲

続いて4曲め「世界を売った男」(原題:The Man Who Sold the World)。
デヴィッド・ボウイのカバーです。のっけから印象的なギター・リフに持ってかれる名演です。
他にも、ヴェセリンズやミートパペッツ等のカバーを演っていますが、いずれも原曲の良さを残しながらも、見事に自分たちの曲にしている感じ。渋めの選曲にもこだわりを感じますね。

最後に13曲め「オール・アポロジーズ」
3rdアルバム「イン・ユーテロ」のフィナーレを飾る曲。これが最後のオリジナル・アルバムとなったので、この曲がニルヴァーナのラスト・ソングとなりました。
デイヴ・グロールも涙したという、美しいバラード曲。
カートを失った今聴くと、さらに切なさが増す一曲。後世に残したい名曲です…(涙)


オール・アポロジーズ(MV) ※MTVアンプラグド

ありがとう、ニルヴァーナ!ありがとう、カート!

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