ライドのアンディ・ベル、初ソロ「The View From Halfway Down」

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こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、ライドのギタリスト、アンディ・ベルの初ソロ・アルバム「The View From Halfway Down」です。

■アンディ・ベル

アンディ・ベル(Andy Bell)。
1990年、ライド(RIDE)のギタリスト&シンガーとしてクリエイション・レコーズからデビュー。
シューゲイザー・バンドの一角として、UKロック・シーンを牽引しました。


Nowhere/RIDE

1996年のライド解散後は、ハリケーン#1(Hurricane #1)を結成。
中心メンバーとして活躍しますが、アルバム2枚を発表して解散。


Hurricane #1

その後、突如オアシス(Oasis)にベーシストとして加入。ワールド・ツアーやアルバム制作などで活躍します。
その解散後は、リアム・ギャラガー率いるビーディ・アイ(Beady Eye)のギタリストとして活動しました。


ディグ・アウト・ユア・ソウル/オアシス

さまざまなバンド活動を経て、2014年にライドが再結成されるとメンバーに復帰
2017年「ウェザー・ダイアリーズ」、2019年「ディス・イズ・ノット・ア・セイフ・プレイス」と名盤を相次ぎリリースしています。

■The View From Halfway Down

そんなアンディ・ベルが、キャリア初となるソロ・アルバムをリリースしました。
それが、今日紹介する「The View From Halfway Down」です。

このアルバムは、2016年のデヴィッド・ボウイの死に触発されて制作がスタートしたといいます。
ライドの活動本格化によりソロ制作は一時休止するものの、アンディの旺盛な創作意欲は衰えませんでした。


ジギー・スターダスト/デヴィッド・ボウイ

2020年、自宅でロックダウンを余儀なくされる中、アンディは再び楽曲制作に時間を振り向けます。
そこでアンディは、無数のアイデアや楽曲の欠片を形にしていきました。

こうして4年もの歳月をかけて完成したアルバムが「The View From Halfway Down」。
これがなんとも、聴けば聴くほどハマっていく耽美なアルバムになっているのです。


The View From Halfway Down

エレクトロニカからサイケデリック、アコースティックもあればもちろんシューゲイザーも。
デヴィッド・ボウイの死に触発されたというけど、言われてみれば「ジギー・スターダスト」にも通ずるような壮大な音楽の世界を感じます。

アンディが奏でる2020sのコズミック・ロック、ここに降臨。
今日はこのアルバムの中から、おススメの曲を紹介しましょう。

■個人的なおススメ

まずは1曲め、「Love Comes In Waves」
冒頭を飾るのは、近年のライドの系譜を受け継ぐサイケ・ポップ。
アンディはGLOKという名義でリミックスなども行っています。そのミキシング技術も光る2020sのサイケデリック・ミュージックです。

続いて2曲め、「Indica」
こちらもサイケな音楽がさく裂。めくるめくエレクトロニカの世界に引き込まれます。
もはやロックというより、アンビエント・ミュージック。心地よいリスニング体験を楽しめます。

そして4曲め、「Skywalker」
そのタイトルからしてコズミック(宇宙)・ロックを期待しちゃいますが、それは裏切られることはありませんでした。
ベースのループが心地よい。宇宙を飛ぶようなギターの音色。アンディのボーカルも美しく楽曲の中に溶けていきます。

これはハマります…。既存のロックとは一線を画した、2020年代のサイケデリック・ミュージック。
それはまるで、アンディの奏でるコズミック・ロックの世界を心地よく浮遊するようなサウンド体験でした。

ありがとう、アンディ・ベル! ありがとう、「The View From Halfway Down」!

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