リンキン・パーク、時代に撃ち込むファースト・アルバム「Hybrid Theory」

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館長のふゆきです。

今日の夢中は、リンキン・パーク、時代に撃ち込むファースト・アルバム「Hybrid Theory」…です。
「夢中図書館 音楽館」は、ロックの名盤や新譜、個人的な愛聴盤などをレビューする音楽ブログです。あなたのお気に入りの音楽を見つけてください。

■今日は何の日

1日1頁、その日に起きた出来事やミュージシャンの誕生日などが記載されているタワレコ手帳(現在は製造中止…)。
10月24日の頁には、こんな出来事が記されていました。

【出来事】リンキン・パーク、2000万枚近いセールスを記録するファースト・アルバム「Hybrid Theory」をリリース(2000)

そうでしたか…。10月24日は、リンキン・パーク(Linkin Park)がロック・シーンに解き放たれた歴史的な日だったんですね。
2000年10月24日、21世紀で最も売れたデビューアルバムとなる「Hybrid Theory」がリリース。ここからリンキン・パークの伝説がはじまりました。


ONE MORE LIGHT LIVE

バンドの結成は1996年に遡ります。はじめは「Xero」という名前で活動していましたが、鳴かず飛ばずの状態が続きます。
しかし1999年にボーカリスト、チェスター・ベニントンが加入したことで風向きが変わります。バンド名を「Hybrid Theory」に改名してセルフタイトルEPをリリースするなどして注目を集め出します。

ついにワーナーと契約に漕ぎつけると、さらにバンド名を「リンキン・パーク」に改名してアルバム制作に励みました。
この改名はワーナーにすでに同名バンドが存在していたためで、その代わりに旧バンド名をアルバム名にしたという逸話が残ります。


Hybrid Theory

このアルバムは売れました…。米ビルボードで初登場16位にランクインすると全米2位まで上がります。さらに凄いのは息が長いこと。
アルバムは翌2001年にその年で最も売れたアルバムとなり、さらに現在までセールスは2700万枚まで伸びて、21世紀で最も売れたデビューアルバムとなりました。

人気は止まるところを知らず、続く2ndアルバム「Meteora」や3rdアルバム「Minutes to Midnight」など、ことごとく全米1位を獲得。
2017年までリリースされたアルバム7作中5作が全米No.1を獲得するというとんでもないモンスターバンドに成長。デビューアルバムどころか、彼ら自身が21世紀で最も売れているロックバンドになりました。

■Hybrid Theory

そんなリンキン・パーク伝説の始まりを告げたデビューアルバム「Hybrid Theory」
今日(10月24日)はその記念すべきアルバムがリリースされた日(2000年)ということで、このアルバムを取り上げましょう。


Hybrid Theory(20周年記念盤)

そのサウンドは、超ヘヴィーで攻撃的…。ヘヴィーメタルとヒップホップを融合、オルタナティブ・メタルやラップ・ロックなどと呼ばれました。
これが若者を中心に熱烈な支持を集めました。ちょうど時代に合致したのでしょう。今日はそのアルバム「Hybrid Theory」から個人的なおススメです。

まずは1曲め、「Papercut」
リンキン・パーク伝説の幕開けを飾るハードでヘヴィーなオープニングトラック
ロック、メタル、ラップ、ヒップホップなど様々なジャンルを詰め込んだ、まさにバンドの真骨頂というようなサウンドです。
チェスター・ベニントンもお気に入りとしていた曲の一つ。アルバムからの2ndシングル、全英14位を獲得するヒットとなりました。

続いて2曲め、「One Step Closer」
アルバムからの1stシングル、バンドのデビューシングルとなったナンバーです。
これまたヘヴィーで攻撃的なサウンドの塊、ヘヴィーなギターと先導するようなボーカルが次々と撃ち込まれます。
もはやオーディエンスはリンキン・パークの世界にひれ伏すしかありません…。ライブでも必ず演奏されるバンドの代表曲です。

そして8曲め、「In the End」
それまでの攻撃的なサウンドとは異なり、静かなピアノリフではじまるナンバー。このピアノリフは曲中にも効果的に使われます。
そこにマイク・シノダのラップとチェスターのボーカルが重なります。これぞ、リンキン・パークの魅力…ヘヴィーメタルとラップの融合が独特の魅力を放ちます。
決してアジテートするだけじゃない…聴かせるラップロックも武器として持っているのが彼らの強み。こうして伝説がつくられていったのですね…。


とんでもないサウンドですね、リンキン・パークのデビューアルバム「Hybrid Theory」
いま聴いてもその切れ味は少しも鈍っていない。むしろ、そのボーカルやラップ、サウンドから心の奥底がえぐり出されるような、そんな鋭さを感じます。

このアルバムから一気に伝説級ロックバンドにのし上がったリンキン・パークも、2017年に大きな岐路を迎えました。
2017年7月20日、リードボーカルのチェスター・ベニントン死亡…。死因は自殺でした。この悲報を受けてバンドは活動休止に入ります。

しかし2024年に入ってファンには朗報が入りました。新ボーカリストを迎えバンドが活動を再開することをリリース。
同年11月には新作をリリースすることを発表、さらにワールドツアーも控えます。伝説がふたたび始まりますね。楽しみです。

今日の夢中は、リンキン・パークの伝説の始まり…2000年10月24日にリリースされたデビューアルバム「Hybrid Theory」を紹介しました。
ありがとう、リンキン・パーク! ありがとう、「Hybrid Theory」!

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