パワーポップの雄が返ってきた!マシュー・スウィート”Tomorrow Forever"

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、パワーポップの雄、マシュー・スウィートの新譜「Tomorrow Forever」です。


Tomorrow Forever/マシュー・スウィート

■名作「ガールフレンド」

マシュー・スウィート
アメリカのシンガー・ソングライター。パワーポップ界の雄です。

個人的に大好きなアーティストの一人。
彼との出会いは、1991年リリースのアルバム「ガールフレンド」でした。


ガールフレンド/マシュー・スウィート

このアルバムの前に2枚のアルバムを出しています。
デビューアルバムは1986年に発表した「Inside」。1989年の2ndアルバム「アース」とともに、商業的な成功には恵まれませんでした。

3rdアルバムとなる「ガールフレンド」でようやく注目を浴びます。
ビルボード100位にチャートインしますが、そのチャートアクション以上に脚光を集めたのは、その楽曲の瑞々しさです。
私は勝手に「青春パワーポップ」と名づけているんですが、甘いメロディとほとばしるギターの音。そこに粘っこくもやさしいマシューのボーカルが重なると、胸アツのポップソングが生まれます。
そんなポップソングがいっぱいの「ガールフレンド」は、多くの熱烈なファンの支持を受け、パワーポップの金字塔と呼ばれるアルバムになりました。

■6年ぶり

その後も持ち前のポップセンスで作品をリリースする一方で、元バングルズのスザンナ・ホフスとカバー・アルバムを出すなど、ポップ・オタクぶりを発揮します。
このカバー・アルバムは、別の機会に紹介したいほどの、濃密な出来です。さすがはポップ・オタク。根っから古き良きポップ&ロックが好きなんですね。


Under the Covers 1/マシュー・スウィート&スザンナ・ホフス

最近あまり音沙汰ないなぁ…と心配していたところ、この新譜が届けられました。
前作「Modern Art」から6年ぶりとなるアルバム「Tomorrow Forever」です。

これが「マスター・オブ・パワーポップ・イズ・バック!」という感じ。
この感想は、スター・ウォーズ好きのマシューも喜んでくれるんじゃないかしら?
ちなみに、マシューは日本のアニメ好きでも有名で、「うる星やつら」のラムちゃん・ファンを公言しています。


キミがスキ・ライフ/マシュー・スウィート

本作では、名作「ガールフレンド」にも通じる、瑞々しいパワーポップを全開
久しぶりに故郷のネブラスカで制作したせいもあるのでしょうか、デビュー当時に若返ったかのようなエネルギッシュな音が満載です。

往年のファンにはたまらない、切ないギターの音が響き渡ります
60年代のロック愛が伝わるような、シンプルながらも力強い演奏。
ほとばしるエレキギターの生音は、「ガールフレンド」を彷彿させます。
6曲め「Haunted」なんて、ビートルズの「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」並みに、ギターが泣いています。

往年のパワーポップ・ファンにはたまらない傑作です。
「ガールフレンド」が好きだった人には特におススメしたい快作ですね。

■おススメの曲

最後に、恒例の(?)、個人的なおススメの曲を紹介します。
今回は、マシューの気合が伝わるかのように、なんと17曲もあるので選曲に悩みますが、なかでも個人的にターゲットゾーンど真ん中の曲を選びました。

まずは、アルバムの冒頭を飾る「Trick」
イントロのギターからして、「マスター・オブ・パワーポップ・イズ・バック!」を高らかに宣言するかのよう。
シンプルでソリッドなギター・リフに、マシューの甘い声が重なって、懐かしの青春パワーポップがよみがえりました。


マシュー・スウィート・スタジオ・ライブ「Trick」

ついで、6曲め「Haunted」
前述の通り、この曲の魅力は、泣きのギター。
メランコリックな甘いメロディとともに、とてもやさしく、そして生き生きとしたギターが奏でられます。
聴くほどにギターの音色に切なくなる。そんな名曲です。

そして、7曲目「Country Girl」
こちらもマシューのポップセンスがほとばしる名曲です。
60年代を思わせるサイケデリック調のピースフルな曲調に、マシューの甘いボーカルが心地よく響きます。ほんと若返ったみたい。
ちなみに、ドラムの音が面白いなと思ったら、バングルズのDebbi Petersonが叩いているみたいです。こちらもおススメです。

マスター・オブ・パワーポップ・イズ・バック!。
そう高らかに宣言したいアルバム「Tomorrow Forever」
なんと全17曲。パワーポップの玉手箱。おススメです!

ブログランキングに参加しています!

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事